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<日本製紙石巻工場>石炭灰活用してコンクリート増強 復興現場へ普及期待

CfFAを使ったコンクリート(左奥)とCfFA粉末

 日本製紙石巻工場(石巻市)で製造される「加熱改質フライアッシュ」(CfFA)が、東日本大震災の復興現場で使われ始めている。紙を乾燥させる際の熱源となる石炭の灰を再利用し、コンクリートの強度を高める効果がある。コンクリート原料として不足が懸念される砂や砂利の代用も可能で、建造物を長寿命化させる製品として普及を目指す。
 CfFAは二酸化ケイ素の粉末で大きさ10〜30ミクロン。コンクリートの製造過程で混ぜ合わせたセメントと水、砂利などに加える。内部で長時間にわたる結晶化反応が起き、コンクリートが徐々に締め固まることで強度が50%程度向上する。
 同社は従来、利用価値がない石炭灰の処理を外部に委ねていたが、大分大の研究グループと活用策を模索。混合によって、コンクリートの強度を落とす炭素を減らす技術を開発した。
 石炭灰は年間4万トン発生しており、このうち5000トンをCfFAの生産に充てている。
 同社は2015年12月、石巻工場内に製造設備を新設し、16年6月に生コン会社などへ販売を開始。仙台港の岸壁工事や岩手県山田町の海岸復旧工事など、震災の被災地を中心に19カ所の公共工事で使われた。
 コンクリート原料の砂や砂利は、震災復興や20年の東京五輪・パラリンピックの建設需要で全国的に調達困難になっている。同社の担当者は「骨材としても使える製品を被災地から供給したい」と話す。


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2019年05月10日金曜日


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