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高齢者の足にEVバス試行 仙台・泉パークタウンで実証実験へ

実証実験で使うEVバス

 仙台市泉区の泉パークタウンで27日、電気自動車(EV)の低速小型バスを使った実証実験と試乗体験会が始まる。高齢化が特に進む寺岡地区を巡回し、導入の課題や有効性を探る。EVバスの運用主体などに関する議論を経て、2020年度の運行サービス開始と、将来の自動運転化を目指す。

 実施するのは東北大や自治体、企業でつくる産官学組織「東北次世代移動体システム技術実証コンソーシアム」。6月7日までの平日1日5便を運行し、住民ら計30人以上の試乗を見込む。
 定員10人で、運転手と説明者を除き最大8人が試乗できる。寺岡4丁目の商業施設を発着点に、4〜5丁目の住宅街の公道約2キロを時速20キロ未満で走る。
 将来の自動運転化に向けて、車体に取り付けたセンサーで道路などの3次元地図を作製。路線バスとの乗り継ぎを想定し、試乗者は走行位置や路線バスの時刻表などが分かるアプリの操作も体験できる。
 実証実験後、EVバスを生かしたまちづくりなどを自治体や公共交通事業者、住民らが議論する。コンソーシアムは、小回りが利くEVバスや超小型EV車は買い物や通院、路線バス停留所までの移動手段に活用できると想定。路線バスには主に停留所からの幹線道を走ってもらうことで、競合せずに移動時間の短縮や運行頻度の増加につなげられるとイメージしている。
 寺岡地区でこれまであった説明会では、住民から「地域コミュニティーがEVバスを運用すれば、運転手などシニア世代の雇用にもつながる」と期待の声が上がったという。
 泉パークタウンは1月1日現在、高森、寺岡、桂、紫山の4地区に約1万200世帯、2万5750人が暮らす。市の17年の統計で寺岡地区の高齢化率は37%と特に高い。
 コンソーシアムの関係者は「泉パークタウンは住宅や商業施設、病院などがあり高い魅力を持つが、高齢化による交通移動問題は例外なく押し寄せている。次世代交通が実用化すれば、同様の問題を抱えるニュータウンにも展開できる」と思い描く。


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2019年05月18日土曜日


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