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<東北大>X線照射直後の超高速反応観測に成功、放射線治療効率化に期待

 X線を当てたときに極めて短時間に起きる現象の観測に、東北大多元物質科学研究所の福沢宏宣助教(物理化学)らの研究グループが成功した。がんの放射線治療がより効果的にできると期待されている。

 X線は放射線の一種で、高いエネルギーを持つ。グループは、10フェムト秒(1フェムトは1000兆分の1)単位でX線を照射できるX線自由電子レーザー施設で、ヨウ素など重元素を含む分子にX線を照射して起きる過程を観測した。
 レーザーを当てた分子は、エネルギーが高い不安定な分子になり、電子を放出しながらエネルギーの低い安定した状態になっていく。
 今回の観測では、数十フェムト秒という極めて短時間で起きるメカニズムの変化を観測することに成功。その間、別のレーザーを当てると、メカニズムが異なる反応が起きることも分かった。
 生体分子にX線を当てると放射線損傷と呼ばれる分子の破壊が起きるが、まだメカニズムは解明されていない。福沢助教は「放射線損傷が制御できれば、放射線によるがん治療を正確に効率よく行うことが可能になる」と話す。


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2019年05月18日土曜日


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