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「一文字写経」で資金捻出 2200人協力津波で流失の山元・徳泉寺無事上棟式

寺の繁栄を祈願して行われた「槌打の儀」

 東日本大震災の津波で流された本堂の現地再建を進めてきた宮城県山元町笠野地区の徳泉寺で18日、上棟式があった。再建資金のために全国から寄せられた「一文字写経」は約1900枚(納経料約3700万円)。散り散りになった檀家(だんか)が集う場は今秋、完成する。
 檀家ら約50人が参列。建物の完成と繁栄を祈願し、早坂文明住職が読経した。屋外に移り、音頭に合わせて棟木を打ち付ける槌打(つちうち)の儀や餅まきが行われた。
 再建するのは、木造平屋の本堂と客殿が一体となった計約240平方メートル。総工費は約8200万円。
 檀家総代らでつくる復興委員会は2012年、再建資金を募る「一文字写経」を始めた。願いを込めた1文字を記したはがきと納経料5000円を納めてもらう仕組み。これまで全国の延べ2240人から「命」「心」「和」などと書かれた写経が集まった。
 徳泉寺は1652年、同町の徳本寺の末寺として建立。海から約300メートルにあり、津波で檀家約200軒とともに流された。2011年4月、寺から数キロ離れた水田で本尊が見つかり、再建の機運が高まった。
 早坂住職は「全国から寄せられた写経一枚一枚に背中を押されて、上棟式を迎えられた。復興の象徴として、檀家ら地域の方々が集う場にしたい」と話す。
 写経は本尊の下に納めるほか、木札に印字して堂内に掲示する。写経は今後も募る。住所、氏名を書いてファクス0223(38)1495に申し込むと専用はがきが送付される。連絡先は徳本寺0223(38)0320。


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2019年05月19日日曜日


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