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<ふるさと納税>若者支援へ新アイデア 奥州市と北上市が返礼分を充当

岩手県奥州市が返礼品として用意した温湿度計。小中学校に寄贈する
給付型奨学金をふるさと納税で募る北上コンピュータ・アカデミーの授業風景

 ふるさと納税で若い世代を支援しようと、岩手県の北上市と奥州市が新アイデアの返礼品を始めた。寄付者が返礼品を受け取る代わりに、地元で学ぶ人に給付する奨学金の原資にしたり、小中学校に熱中症対策用品を贈ったりする。総務省が各地の豪華な返礼品を問題視する中、知恵を絞った。「地域貢献の方法もあると知ってほしい」とPRする。

 北上市は市内の職業訓練校「北上コンピュータ・アカデミー」の生徒に奨学金を贈る仕組みを始めた。寄付は3万、10万、100万円の3コースがあり、寄付額の3割が奨学金になる。
 2年制のアカデミーはIT技術者らの育成を目的に市と地元企業が運営している。生徒数は114人。今春は半導体大手東芝メモリ(東京)の地元子会社に3人が就職するなど企業立地が進む地域経済を支えている。
 授業料は年間70万円で、このうち40万円を貸与する奨学金制度はあるものの、給付型の制度はなかった。毎年、経済的事情で進学を諦める高校生がいるとして、来年度の入学生から年間18万円の給付型制度の導入を決めた。
 高橋格事務局長は「生徒募集で岩手県内の高校を訪ね、東日本大震災の影響や両親の離婚など経済的事情を抱える高校生がいる現実を知った。給付型奨学金があれば進学の道は広がる」と協力を呼び掛ける。
 奥州市は、3万円を寄付すると市内にある「みずさわ気象計器」が製造した温湿度計(9000円相当)を、市内の小中学校に1台寄贈できる仕組みだ。
 熱中症の危険度が一目で分かる設計になっており、子どもの健康管理と地元の業者育成につながる。市は「母校に贈りたいなど寄贈先も決められる」とPRする。
 両市とも、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」から申し込みができる。


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2019年05月19日日曜日


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