宮城のニュース

「なんでもや」休業中 宮城・丸森大張地区で唯一の日用品店、経費節減進め再開目指す

休業している「大張物産センターなんでもや」

 地域に買い物ができる場を残そうと宮城県丸森町大張地区の住民共同出資で2003年に開業した「大張物産センターなんでもや」が、運営資金不足で休業している。来店できない高齢者が増えたため、家々に出向く移動販売に軸足を置いたが、車両関連経費が膨らんだ。東京電力福島第1原発事故の影響で地区外からの来店者も減少。店は経費節減を進め、再開を目指す。
 なんでもやは、地区で唯一の日用品店。店によると、昨年11月、農産物を出荷した農家や、商品の卸業者への代金支払いなどが困難になった。店の運営役員や一部住民の援助で補ったが、経費節減のため、今年1月から休業に入った。
 移動販売車は1台。1週間かけて地区の全約270戸を訪問する。多くの高齢者に利用してもらうため、昨年4月からは移動販売に力を入れた。連日40〜45軒を巡り、1日平均80キロほど走行したという。
 ガソリン高騰を受け、昨年11月まで1年間の車両関連経費は前年同期間の倍以上に跳ね上がった。店の鎌田実代表(64)は「高齢者の見守り活動も兼ねており、移動販売は必要」と話す。
 原発事故前に約4500万円あった店の年間売り上げは、事故による行楽客の減少などで3割も減り、下落が続いているという。
 店は休業後の2月下旬、地区の全世帯に店の存続を問うアンケートを実施。回答200世帯のうち7割が「店は必要」と回答した。店側は再開を念頭に光熱費や人件費などの節減策、住民からの協力金募集を検討している。
 今後、住民の意向を直接聞く場を設け、再開するかどうかを最終判断する。鎌田代表は「地域コミュニティーに不可欠な場。開業の原点に戻って考えたい」と再開に意欲を示している。

[大張物産センターなんでもや]食料品や雑貨を扱う商店の閉店が宮城県丸森町大張地区で相次いだため、地元の商工会支部などが中心となり、2003年12月、農協ストアだった空き店舗に出店した。地区の約20人から集めた出資金と、約200世帯が2000円ずつ寄せた協力金が原資。弁当や総菜の配達も行う。大張地区の人口は4月末時点で781、高齢化率は40.5%。


2019年05月20日月曜日


先頭に戻る