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<旧優生保護法国賠訴訟>仙台地裁きょう判決 救済法に影響も

 旧優生保護法(1948〜96年)下で不妊手術を強いられた宮城県の60代と70代の女性2人が国に損害賠償を求めた訴訟で、仙台地裁は28日午後、判決を言い渡す。全国7地裁での一連の訴訟の請求額は1人当たり原則3000万円超で、4月成立の救済法に基づく1人当たり一律320万円の一時金と隔たりが大きい。旧法を巡る憲法判断や国の責任の有無も含め、最初の司法判断が注目される。
 女性側は、優生手術による損害は子を持つか否かの自己決定権を永久に奪われた「死亡と同等程度に深刻なもの」と強調。交通事故の標準的な死亡慰謝料を基に、賠償額を算定した。
 救済措置を怠り続けた国の不作為による精神的苦痛は「慰謝料の増額要素として考慮すべきだ」と指摘。20年以上被害を訴えてきた70代女性の請求額は3850万円とし、60代女性は結審までに提訴時の1100万円から3300万円に請求額を増やした。
 国側は、優生手術で出産できない体になったことへの損害について「当時の厚相や国会議員の権限不行使から生じたものとは言えない」と因果関係を否定している。
 訴訟で国は旧法の合憲・違憲性に関する認否を回避し続けた。救済法も前文にある「反省とおわび」の主体は「われわれ」と、責任の所在があいまいな表現となった。
 判決は旧法の合憲・違憲性の判断も示す見通しで、国の法的責任の有無を明確にする公算が大きい。判決内容に応じて、女性側は救済法のおわびの主体や賠償額について見直しを求める構えだ。


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2019年05月28日火曜日


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