宮城のニュース

<ベガルタ>菊池社長に聞く/攻撃形できつつある 監督解任の可能性否定

創設25周年を迎えた仙台の将来ビジョンや低迷するチームへの期待を語る菊池社長=仙台市内

 J1仙台などを運営するベガルタ仙台の新社長に専務から就任した菊池秀逸氏(66)が27日、河北新報社のインタビューに応じた。リーグ戦最下位に沈むJ1仙台について「攻撃的な形はできつつある。渡辺晋監督を信じている」と現体制で巻き返しを図る方針を強調。J1で最小レベルの事業規模の底上げなどを図り「常に10位以内を目指す」と語った。(聞き手は原口靖志)

 −4月25日付で社長に就任し、約1カ月がたった。
 「サポーターやスポンサーなど多くの宮城県民に支えられている実感が出てきた。いろんな形で恩返しできるようなクラブ経営をしていきたい」

 −J1仙台、女子のマイナビベガルタ仙台レディースともにリーグ戦で最下位と苦しむ。どう評価するか。
 「J1仙台はアウェーで開幕7連敗と厳しい状況だが、ホームでは3連勝。YBCルヴァン・カップも6戦無敗で1次リーグを突破した。戦術や布陣が変わり、多彩な攻撃ができていると感じている。前節の清水戦は敗れたが、3点を奪うなど攻撃的な形はできつつある。チームを支える大きな要素である守備とかみ合えば、良い状況に持ち込める」
 「マイナビ仙台も辛島啓珠監督の目指すボール保持を優先するスタイルを表現でき、内容はどんどん良くなっている。8月のキャンプで連係を深め、リーグ戦後半ではもっと白星を重ねられると思う」

 −J1では鳥栖、神戸、清水の監督が成績不振で退任した。人事でてこ入れする可能性はあるか。
 「解任の方針を取るつもりはない。下位は勝ち点差が少なく、好転すれば順位は上がる。クラブ全体でサポートする。監督を信じている。毎年、現場は選手補強を考えていると思う」

 −2018年の営業収益は26億8400万円とJ1平均(49億8200万円)の半分程度。チーム強化に欠かせない事業規模の拡大にどう取り組むのか。
 「今季は30億円の大台に乗せることを目標とし、将来的には35億円程度まで積み増ししたい。魅力あるチームをつくることで、集客と広告収入の増加を目指す。チームの勝利は大前提だが、クラブ創設25周年記念事業『KIZUNA(絆)未来プロジェクト』で推進する社会貢献や地域連携の活動を通じ、クラブの価値を高めたい」
 「地元テレビ局で長く営業に携わった経験も生かしたい。職員には企業の情報提供などでアドバイスをしている。地元だけでなく、首都圏のスポンサー獲得も進めていく」

 −東日本大震災から8年。被災地のクラブとして震災の記憶伝承や復興支援にどう関わっていくのか。
 「前社長の取り組みを継承し、被災地訪問や子どもたちとの交流などは続ける。チームも被災地のクラブとして引き続き戦い、一つでも多く白星を重ねることで被災地を盛り上げたい。J1で10位以内、なでしこリーグで5位以内に常に入るチームを目指す」

 菊池秀逸(きくち・しゅういつ) 宮城県亘理町出身。仙台育英高から1974年8月に宮城テレビ入社。東京支社長や営業局長、常務などを歴任した。2018年1月にベガルタ仙台の営業本部長、同4月から専務。5年間社長を務めた西川善久氏の退任に伴い4月25日から現職。仙台市在住。


2019年05月28日火曜日


先頭に戻る