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<旧優生保護法国賠訴訟>一時金申請、東北は25件 個別周知探る動きも

 旧優生保護法下の強制不妊手術を巡り、救済法に基づく一時金(320万円)の申請が東北で25件(26日現在)にとどまっている。救済法施行から1カ月が過ぎ、窓口を担う各県には個別周知を探る動きもある。
 救済法が施行された4月24日以降に寄せられた6県の申請、相談件数は表の通り。いずれも宮城が最多となり、次いで申請が多いのは秋田だった。青森、岩手では申請はなかった。
 各県の担当課によると、自身や家族が一時金の対象か否かを確認する問い合わせが多いという。秋田県保健・疾病対策課の担当者は「当初は手探りだったが、想定よりも関心を持つ人が多い」と話す。
 旧厚生省の統計によると、東北で強制手術を受けた可能性があるのは約2800人。被害救済に当たる弁護士らからは個別通知を求める声もあるが、国が都道府県に慎重な対応を求めていることもあってほとんど実施されていない。
 ホームページや病院へのチラシ配布などで周知を図っている山形県は「一人でも多くの当事者に知らせる必要がある」(健康福祉企画課)との考え。個別通知の可能性を含めて検討を始めた。
 いち早く個別通知の方針を打ち出した鳥取県は、法の成立前から職員が被害者を個別に訪問。これまで生存を確認できた6人のうち5人と会い、一時金申請の意思を確認するなどした。同県福祉保健課の担当者は「救済法は謝罪が趣旨。行政側が当事者の元に出向くべきだ」と指摘する。
 各県は申請を受け付けると、市町村や病院に記録や診断書などの有無を照会し、申請書とともに国に送る。宮城県子ども・家庭支援課は「どのような資料が関係機関に残り、国の審査会の判定に影響するか現状では分からない。幅広く対応するしかない」と話す。


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2019年05月29日水曜日


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