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<原発事故集団訴訟>異例の和解勧告へ 福島地裁、今秋以降に案

 東京電力福島第1原発事故の初期被ばくや自主避難による家族の分断などで精神的被害を受けたとして、福島県中通り地方の住民でつくる「中通りに生きる会」の会員52人が東電に計約9800万円の損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁が和解を勧告する方針を固めたことが28日、分かった。
 第1原発事故後、各地の住民が提起した集団訴訟で和解勧告が出るのは極めて異例。和解が成立すれば全国初とみられる。
 和解勧告は住民側が求めていた。関係者によると、地裁が今秋以降に勧告し、個別の支払額を算出した和解案を示すとみられる。東電は28日の非公開協議で「裁判所から和解案が出れば真摯(しんし)に検討する」と述べたという。
 生きる会の平井ふみ子代表(70)は取材に「和解勧告が出る見通しとなり安堵(あんど)している。東電は和解案に向き合い、誠実に対応してほしい」と話した。
 訴えによると、20〜70代の会員は事故当時、福島市や郡山市など6市町に住んでいた。いずれも避難指示区域外で、東電の賠償額は精神的慰謝料を含め一律12万円。住民側は損害内容は個人で異なるとし、1人当たり110万〜900万円の賠償を求めた。


2019年05月29日水曜日


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