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<盛岡・ななっく>6月2日閉店、再開発の行方は不透明 地元商店街は退去テナントの救済へ

閉店が迫る商業施設「ななっく」=盛岡市

 盛岡市中心部の大型商業施設「ななっく」が6月2日、閉店する。親会社で企業再生投資ファンドのマイルストーンターンアラウンドマネジメント(MTM、東京)は「再開発に取り組む」としているが、先行きは不透明。街のにぎわいを守ろうと地元商店街は、退去するテナントに空き店舗の仲介を始めた。
 MTMが店舗閉鎖を発表したのは2月末。施設を運営する子会社「ななっく」(盛岡市)の慢性赤字に加え、MTM本体の財務弱体化が理由だった。
 閉店に当たってMTMは、一部区画での営業継続や、建物の貸し出しを検討するとしていたが、施設維持費がネックとなって立ち消えになった。
 「できるだけ速やかに返済する」としたテナントなどへの未払い金は、清算額の全体像すら見えない状態だ。債権者との協議は閉店後になる。
 MTMによると、建物を解体の上、商業施設や駐車場、ホテルの入った複合施設を再整備する方針。だが解体着手の時期や開発の青写真は検討中という。
 早瀬恵三社長は「再開発は百億円以上かかる大規模事業。関係機関と話し合い、できるだけ早く結論を出したい」と説明する。
 閉店を発表した時点で示した方針のうち唯一履行されるのは、子会社の従業員約60人の全員解雇だけとなりそうだ。
 ななっくも加盟する地元の肴町商店街振興組合は、商店街の空き店舗一覧を提供するなどテナント救済に乗り出した。
 ななっくのテナント46店のうち、既に鮮魚店、フィットネスクラブなど4店が肴町商店街への移転を決定。2店は近隣の商店街に移ることが決まった。盛岡市も移転する際の改装費を補助する方針だ。
 肴町商店街組合の大沢克弘事務局長は「ななっくとは共存共栄の関係にあった。商店街の集客力を維持し続け、再開発までの数年を乗り越えたい」と話す。
 ななっくの前身は旧中三盛岡店で、東日本大震災後の2011年3月14日に売り場でガス爆発が発生し、11人が死傷した。これにより長期休業に追い込まれた「中三」(青森市)は民事再生法の適用を申請。12年4月にMTMへ事業を譲渡した。


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2019年05月30日木曜日


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