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福島県のイノシシ捕獲3万頭超 震災前の10倍に

 福島県で2018年度に捕獲されたイノシシが3万頭を超え、東日本大震災前の約10倍に達する見通しとなった。イノシシは農業被害や交通事故を引き起こす上、東京電力福島第1原発事故で避難した住民の帰還の妨げにもなっていることから、県は今後も「最大限の捕獲」を続ける方針。
 県がまとめた捕獲頭数の推移はグラフの通り。震災前は3000頭台だったが、13年度に1万頭、16年度に2万頭を超え、18年度は初めて3万頭以上になるとみられる。正確な頭数は夏ごろまとまる。
 県内では中山間地の人口減少などで、イノシシの生息域が拡大している。県は18年度に策定したイノシシ管理計画(19〜23年度)で生息数を5万4000〜6万2000頭と推定。前期計画(15〜18年度)の4万7000〜4万9000頭から上方修正した。
 捕獲の手法は、14年度までは市町村による有害鳥獣捕獲と狩猟免許を持つ個人による狩猟で、15年度に県から猟友会などへの委託が加わった。捕獲の機会自体が増えたことも捕獲頭数増加の要因と考えられる。
 イノシシは稲などを食い荒らし、県内では毎年5000万〜1億円の被害が生じている。原発事故の避難区域ではイノシシが住宅の扉や壁を壊すなどして、避難指示解除後の住民の帰還意欲をそぐケースもある。
 現行のイノシシ管理計画は年間の捕獲目標を2万5000頭以上と定める。県自然保護課は「被害を防ぐため、関係機関と連携して捕獲を進める」と話した。


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2019年06月01日土曜日


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