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新しい血液型「KANNO」福島県立医大教授ら発見

 福島県立医大総括副学長の大戸斉(ひとし)教授(輸血医学)らが新しい血液型「KANNO(カンノ)」を発見し、論文が米国の学会誌に掲載された。6月下旬にスイスである国際輸血学会で37種類目の血液型と認められれば、日本の研究グループで初の快挙となる。
 血液型は血球の表面などにある抗原と呼ばれる物質で決まり、一般にも知られるABOやRhをはじめ36種類の分類がある。KANNOは1991年、同大病院で採られた血液から未知の抗原の存在が浮上し、提供者の名前を取って暫定的に命名されていた。
 大戸氏らは東大、日赤と共同で血液型が「KANNOマイナス」の18人の遺伝子を解析した。体内で作られるプリオンと呼ばれるタンパク質の組成の一部を変化させる遺伝子変異が全員にあり、このプリオンが新たな血液型を決める抗原であると分かった。
 大戸氏によると、新しい血液型の特定に取り組み始めた10年ほど前は1人分の遺伝子解析に億単位の費用を要した。しかし近年、解析装置の急速な進歩によりコストが数十万円まで下がり、一気に研究が進んだという。
 プリオンは脳に多く含まれるタンパク質で、構造が異常化して脳にたまるとクロイツフェルト・ヤコブ病などのプリオン病を引き起こす。大戸氏は「KANNOとプリオン病の関係についても今後研究が進むことを期待したい」と話した。


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2019年06月01日土曜日


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