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<原発・福島のいま>大熊・災害公営入居開始 施設整備遅れ住民不便

整備が遅れる商業施設に先行して開業する仮設のコンビニエンスストア=1日、福島県大熊町大川原

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が一部解除された福島県大熊町で1日、災害公営住宅の入居が始まり、復興は新たな段階に入った。災害公営住宅がある大川原地区では町役場新庁舎も始動したが、計画する他の施設の整備はこれから。当面は不便を抱えながらの生活となる。
 役場と災害公営住宅の間に町が計画する商業施設や交流施設、宿泊・温浴施設は、2020年春から20年度中にかけての完成予定が1年程度遅れる見通しだ。
 原因は公募型プロポーザル方式による入札不調。20年東京五輪・パラリンピックを前に進む首都圏などの施設整備に伴い、資材や人件費の高騰が続いていることが背景にある。
 1日には聖火リレーのコースに大熊町も含まれることが発表された。入居者らは施設整備の遅れに多くを語らないが「聖火リレーが通ることはうれしいけど、複雑な気持ち」と漏らす住民もいる。
 20年4月の開業を目指すグループホームなど福祉施設、21年4月オープン予定の診療所も、介護士や医師らの人材確保といった課題が山積する。
 整備が遅れる商業施設に先行して今月3日、役場前に仮設のコンビニエンスストアが開業。町は買い物や通院の住民向けに隣の福島県富岡町と結ぶ巡回バスの運行を1日に開始し、当面の不便の解消に努めている。


2019年06月02日日曜日


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