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<原発・福島のいま>大熊町で8年ぶり帰還本格化 災害公営入居始まる

避難先から運んできた荷物を災害公営住宅に運び入れる夫婦=1日、福島県大熊町

 東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難が4月まで約8年続いた福島県大熊町で1日、避難解除後初の災害公営住宅の入居が始まった。1期は45世帯68人が入居し、避難住民の帰還がようやく本格化する。スーパーや医療機関は今後整備されるため、隣接する富岡町との間を結ぶ生活循環バスの運行も同日始まった。

 災害公営住宅は木造平屋で、中央の広場を囲むように50戸が並ぶ。初日は住民が引っ越し作業に汗を流したほか、ガス業者や巡回の警察官の姿も見られた。
 避難先の田村市から荷物を運び入れた伏見明義さん(68)は「30年以上暮らした大熊に、また住めることがうれしい」と感慨深い様子。妻照さん(66)は「8年は長すぎた。これからはヒマワリやコスモスなど花を育てて、楽しく過ごしたい」と話した。
 いわき市などの応急仮設住宅で約8年生活した渡辺聖孝さん(53)は「知らない人も多いので、中央の広場で他の入居者と飲んだり食べたりしたい」と語り、今後について「戻ってきた人が以前のように楽しく暮らせる町になってほしい」と望んだ。
 町によると、入居者は60〜70代が中心。空きの5戸は追加募集する。2期分42戸は近くに整備中で、来年4月の入居を予定する。
 近くには仮設のコンビニエンスストアが3日、避難解除後初の小売店としてオープン。家電店、雑貨店も今月中に開業する。


2019年06月02日日曜日


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