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<青森県知事選>5選の明暗(上) 圧勝の三村氏、強固な組織 隙与えず

当選のあいさつを終え、事務所を後にする支援者と握手を交わす三村氏(左)

 2日投開票の青森県知事選は、現職の三村申吾氏(63)が約33万票を集めて圧勝し、県政初の5選を決めた。自民党県連と公明党を中心に、各種団体から全面的な支援を受けた三村氏。対する新人の歯科医佐原若子氏(65)は県内4野党の支援を取り付けたが、一枚岩にはほど遠い組織力だった。両者の明暗を分けた戦いぶりを振り返る。

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 2日午後8時15分ごろ、「三村氏当選」の興奮がさめやらぬ青森市の選挙事務所。選対本部長を務めた自民県連の江渡聡徳会長があいさつに立った。多くの支援者を前に「三村知事の16年間の実績が県民にしっかり伝わった」と選挙戦を総括した。

<着実に足場固め>
 昨年11月下旬に知事選への立候補を表明した三村氏。前回同様に自民県連と公明のほか、県医師連盟など130以上の団体から推薦を得た上、県内の首長の大半を「三村支持」でまとめ上げた。5選目に向けて着実に足場を固め「相手に付け入る隙を与えなかった」(自民のベテラン県議)。
 街頭演説には県選出の自民の国会議員らが積極的に応援に駆け付けた。県議会の3分の2を占める自民、公明両会派の県議や、多くの市町村議の協力を得ながら、県内の隅々まで票の掘り起こしに注力。各地の後援会組織を中心に強固な組織力をフル回転させた。
 三村氏は自民、公明支持層をほぼ固めたほか、無党派層を大きく取り込んだ。野党支持層の一部からも支持を得て30万票の大台を超えた。
 一方で、県政では前例がない5選を巡り、立候補表明時から多選批判がくすぶっていた。身内の自民県連内でさえ「そろそろ後継者をつくるべきだ」との意見が一部にあった。
 ただ、こうした声は広がらなかった。全県的な知名度と高い人気を誇る三村氏に太刀打ちできる有力な候補者が見当たらなかったからだ。江渡会長も「他に具体的な名前は出なかった」と説明する。
 4野党から支援を受けた佐原氏は、県政が停滞しているとして多選批判を展開した。反応は上々。佐原氏に投票した有権者からは「5期は長い」「(政策が)変わらない」など、長期にわたる三村県政の弊害を懸念する声が漏れた。

<延長戦ではダメ>
 前回を上回る約75%の得票率で当選した三村氏。「一定の求心力は保たれた」(自民のベテラン県議)との見方が多い。ただ、自民県連幹部は「(5期目となれば)これまでよりもレベルの高い政策を実行できるはず。延長戦の4年間ではダメだということは強く言っていく」と厳しい態度で臨む構えだ。


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2019年06月04日火曜日


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