山形のニュース

まひした足も革靴でおしゃれ 健常な足用とセット販売

宮城興業が受注生産を始める片足補装具使用者のための革靴と高橋社長

 革靴製造の宮城興業(南陽市)は、今月中にも片足補装具に適した革靴の受注生産に乗り出す。紳士靴カスタムオーダー生産の経験と知識を生かして医療・福祉分野に参入し、今後5年かけて年間約2億円の売り上げを目指す。
 注文生産するのは片麻痺(へんまひ)障害者専用の靴で、補装具の足先部分をそのまま収めるまひ側の足用と健常な側の足用をセットで販売する。靴ひもをしたままでも着脱できるよう、靴の左右2カ所にチャックがある。
 同社によると、シンプルで飽きがこないデザインとし、素材の牛革の色は約20種類。基本となる靴型を約30パターン用意し、サンプル品を試着して注文するシステムオーダー方式で受注する。販売価格は1組3万5000円程度を予定している。
 同社は2004年から「謹製誂靴(きんせいあつらえぐつ)」のブランドでオーダーメードに力を入れ、海外にも販路を拡大。1足ごとの生産技術には定評がある。
 片足補装具は脳梗塞などの疾病で片足が麻痺した人たちが日常的に使用しているが、健常な足と障害がある足にセットで合わせる専用靴は、サイズが左右非対称となるため素材やデザインが限られているという。
 同社は義肢装具士の要望を受け4年ほど前に研究開発を開始。これまで約20組の試作品を作り、利用者らの声を製品開発に反映させてきた。今年2月には経産省の補助事業に認定され、事業計画が近く採択される見通し。
 7月には仙台市で、10月には神戸市でそれぞれ開かれる義肢装具士の学会で展示会を開き、製品をPRする。高橋和義社長は「機能性とファッション性を重視した作りで、外出したくなるような特別の靴に仕上げた」と話す。


関連ページ: 山形 経済

2019年06月05日水曜日


先頭に戻る