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<人駅一会>(1)女川/街の未来照らす優しい灯

復興が進み、にぎわいを見せ始めている女川の街に「ホテル・エルファロ」の明かりがともる。午後7時ごろ、すぐそばの線路を列車が走り抜け、女川駅(右上)に着いた
佐々木里子さん

 東日本大震災で分断された交通網が、長い一本の線につながろうとしている。傷跡を癒やしながら、少しずつ復興に向かう被災地の数々。点々と海沿いに続く駅を起点に訪ね歩いた。

◎石巻市流留(ながる) ホテルおかみ 佐々木里子さん(50)

 色とりどりのトレーラーハウスは「ホテル・エルファロ」、スペイン語で灯台という意味です。女川駅から歩いて1、2分。宿泊客はウッドデッキでバーベキューを食べながら、列車を眺めることができます。
 古里の女川で7年前にホテルを開き、おととし、この場所へ。ようやく復興の土台が出来上がった街を、灯台のように照らしていければと思っています。
 実家は「奈々美や」という名の旅館でした。いずれ後を継ぎたいと考えていましたが、言い出せないまま津波で両親を失いました。
 お客さんのために一生懸命に働く父と母の姿が子どものころから好きでした。「いつか継いでくれると思っていた」。そう言ってくれると信じています。

◎女川駅(JR石巻線)

 JR石巻線が全線で開通したのは、東日本大震災の津波から4年後の2015年3月。石巻から女川へ続く沿線は大きな被害を受けた。女川の駅舎も津波で全壊、内陸へ約200メートル移して建て直された。特徴的な形の屋根は、ウミネコの羽をイメージしたという。駅を中心に新しい街づくりが進められている。
(文・写真 高橋諒)


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2019年06月02日日曜日


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