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<がん患者就労支援>企業の理解 柔軟さ肝要

急性くも膜下出血から職場復帰を果たした男性=1月、秋田市のフィデア情報システムズ

 「収入が減る」「人手不足で職場の側が対応できない」。秋田県ががん患者を対象に2015年に行ったアンケートでは、治療しながら働く難しさが浮き彫りになった。こうした問題と向き合い、仕事の現場を支える力として復職した社員のバックアップに努めようと、企業も模索を続ける。
 県のアンケートに回答した患者は男女525人で、うち就業者は75%。「(現在の職場が)働き続けられる環境か」との設問に対し、約4割が「そう思わない」「どちらかと言えばそう思わない」と答えた。心身両面の負担に加え、代わりの人材がいない職場の窮状を理由に挙げる人が目立った。
 一方で「今後も仕事を続けたい」とした人は6割を超えた。治療との両立には(1)勤務内容の変更(2)体調や通院に合わせた就労時間の調整−などの課題を指摘する回答が多かった。
 急速な人口減少で労働力が縮小する中、企業側には復職する社員が治療を続けながら安心して働ける職場づくりが求められる。システム管理などを手掛けるフィデア情報システムズ(秋田市)は、模索を重ねる企業の一つだ。
 同社の50代の男性社員が16年9月、急性くも膜下出血で倒れた。両目が見えにくくなる後遺症となり、定期的な治療が必要になった。職場復帰の意欲は強く、上司と相談して12月までは自宅療養に専念。復職後は業務量などを考慮して別の部署に配属してもらった。会社側は勤務時間を短くするなど全面的にサポートした。
 男性は「段階を踏むことで無理せずに復帰できた」と感謝する。
 同社総務部の近藤定義理事は「かかる病気が人によって異なり、一律の対応マニュアルでは限界がある。全社員で支え合う会社だという認識を深めれば、普段の休暇なども取りやすい」と説明した。


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2019年06月07日金曜日


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