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保育事業で経営多角化 仙台・福祉機器のJCI 情報通信技術を活用し障害児らに対応

4月に認可保育園に移行した「諏訪ぱれっと保育園」が入る施設=仙台市太白区郡山

 福祉機器の製造、販売を手掛けるジェー・シー・アイ(JCI、仙台市)は、保育事業を強化する。仙台市太白区で運営する小規模保育所を4月に認可保育所へ移行させた。来年4月には青葉区芋沢の川前小近くに別の認可保育所をオープンさせる計画。経営基盤の安定化に向けた事業の多角化に取り組む。

 認可保育所になったのは太白区郡山の「諏訪ぱれっと保育園」。市の認可を受けるため、床面積の拡張や子どもの安全性向上のための改修工事を実施した。
 認可に伴い、一時預かりを除く定員は22人から42人に倍増した。2歳児までだった受け入れ年齢は、子どもの就学までに別の保育所を探す必要があったことから、5歳児までに広げた。
 福祉機器を扱う本業も生かし、乳幼児突然死症候群や窒息による事故を防ごうと、横浜市のメーカーと共同開発したセンサーマットを採用。布団の下に敷いて睡眠時の心拍や呼吸を感知し、事務室のパソコンで健康状態を把握できる。日常の目視確認と合わせて、子どもの安全確保と保育士の負担軽減につなげる。
 認可移行に当たってはグループ会社JCIきっずを立ち上げ、保育事業を承継するとともに保育士ら職員らを転籍した。主に営業、販売のJCIとは人事評価や就業規則の基準が異なる専門会社として、より保育事業に特化する狙いがある。
 来年新たに建設する保育所は定員約90人を想定し、約4000平方メートルの土地を取得。木造平屋の保育所、自然を生かした園庭のほか、菜園の整備などを検討する。センサーマットをはじめ、業務効率化や防災対策強化につながるICT(情報通信技術)機器を導入するという。
 仙台市内の保育施設の待機児童は4月1日時点で121人。市が掲げる待機児童ゼロに寄与しようと、同社は川前地区のほか、5年以内に認可保育所を1、2施設整備する方針で、障害児や病児・病後児の保育にも乗り出す。
 小野純取締役は「福祉事業で培った知見やノウハウを生かし、子どもの利益を最優先に考えた安心安全な保育所の運営で地域に貢献していきたい」と話した。

[JCI] 1976年創業。オーダーメードの車いすの製造のほか、福祉用具の販売やレンタル、訪問看護や介護といった福祉事業も手掛ける。2018年6月期の売上高は約43億8900万円。大信田和義社長。


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2019年06月08日土曜日


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