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<秋田・小4殺害>父親が県など提訴 「児相の対応に落ち度」

 2016年に秋田市のアパートで小学4年の千葉愛実さん=当時(9)=が心中を図った母親に殺害された事件で、愛実さんの父阿部康祐さん(46)=仙北市=が7日、秋田県と母子が暮らしていた秋田、大仙両市に計約8000万円の損害賠償を求める訴えを秋田地裁に起こした。入所していた児童養護施設や児童相談所の対応に落ち度があったとしている。
 訴状では、養護施設が16年6月、重い精神疾患を抱える母親が愛実さんに危害を加える可能性を認識していながら、愛実さんの一時帰宅を許可したのは注意義務違反に当たると指摘。児相は愛実さんが虐待されていた事実を把握していたにもかかわらず、親権停止の申し立てなどをしなかったとしている。
 秋田市は虐待を受けた児童への対応を協議する「要保護児童対策地域協議会」の案件として検討せず、大仙市は「愛実さんが要保護児童ではない」などとうその発言をして面会交流権を侵害したと主張している。阿部さんは09年に愛実さんの母親と離婚し、親権を譲っていた。
 提訴後、阿部さんと弁護団が記者会見。弁護団代表の今瞭美弁護士(釧路弁護士会)は「母親が養育できないのは明らかだった。面会交流や親権停止の機会があれば愛実さんは全く違う人生を歩めていた」と話した。阿部さんは「子どもに会えない親は大勢いる。子どもの保護について行政や裁判所の在り方を社会に問う機会だ」と強調した。
 佐竹敬久知事は「訴状が届き次第、内容を確認の上、適切に対応する」とのコメントを出した。秋田、大仙両市は「訴状が届いていないのでコメントできない」と話した。


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2019年06月08日土曜日


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