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「男の職場」今は昔 仙台市消防局 採用担当に初の女性職員配置 女性志願者アップに全力サポート

業務説明会で消防や救急の仕事を紹介する安田さん

 仙台市消防局は本年度、職員採用の担当に初めて女性消防職員を配置した。消防や救急の仕事を紹介する説明会で、女性職員の働き方や出産や育児などに関する疑問に答え、女性志願者の不安を取り除く。市消防局の女性職員の割合はわずか3%。職場の環境改善とともに、採用の窓口役に女性を据え、消防職員を目指す女性の獲得につなげる。(報道部・石川遥一朗)

 採用担当に就いたのは、総務課人事研修係主査の安田のり子さん(43)。2001年に市消防局職員となり、火事や救急の最前線で活躍する一方、1児の母として育児にも奮闘する。
 5月8日、青葉区の市消防局であった消防業務説明会が、本格デビューの場となった。高校生や大学生ら約90人を前に消防士や救急隊員の仕事内容、人事制度、働き方などを説明した。
 安田さんは途中、4人の女子学生に向けて語り掛けた。「体力面に不安があるかもしれないが、現場では男性職員との協力態勢がしっかりあり、お互いに助け合っている」と強調した。
 東日本大震災で消防士に憧れたという国士舘大4年の斎藤樹利亜さん(21)は「現役の女性消防職員から、具体的な話が聞けてちょっと安心した」と語った。
 安田さんは「産休や育休の経験など実体験を話すことで、女子学生への説得力が増した。女性が仕事と家庭を両立しやすい職場だと伝えていきたい」と話す。
 市消防局の女性職員は、4月1日時点で安田さんを含む33人。国は26年度までに女性の割合を2%から5%にする方針で、仙台市は計算上、毎年3人以上を採用する必要がある。
 だが、現実は厳しい。過去3年の職員採用の状況は表の通り。女性は志願者が少なく、合格しても採用を辞退する場合がある。
 市消防局は17年度から市内外の女子学生を対象に、女性消防士と気軽に話せるイベントを開催し、志願者の底上げを図る。女性職員が働きやすい職場環境を目指し、18年度は宮城野、太白両消防署に女性専用の仮眠室を整備するなどした。
 市消防局の結城由夫次長は「『男の職場』の印象が強いかもしれないが、入庁後は全力でサポートする態勢にある。多くの女子学生に安心して消防職員を目指してほしい」と期待する。


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2019年06月09日日曜日


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