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<NPOの杜>豊かな生態系魅力発信/仙台「青葉山」の自然保護活動

青葉山の緑を守る会の自然観察会の様子。都市の間近に豊かな自然が広がる
青葉山に生息する動植物を紹介しているガイドブック

 仙台市地下鉄東西線青葉山駅。仙台駅から5駅という利便性の高い立地に広がる丘陵一体は「青葉山」と呼ばれています。東北大や宮城教育大といった教育機関や仙台城跡、仙台市博物館、青葉山公園などがあり、市民が身近に自然に触れることができる環境に恵まれています。
 特に東北大植物園内の原生林は「青葉山」として国の天然記念物に指定されています。「藩制期から人の手が入っておらず、仙台城の御(お)裏(うら)林(ばやし)の雰囲気を今に伝える貴重な区域」と評価されました。都会の中に、とても貴重な自然が存在することが分かります。

 青葉山には1000種を超える多種多様な動植物が確認されています。同時に、絶滅が危惧される種も存在しています。開発工事が進めば、生態系が崩れるのも無理はありません。市街地に隣接しているが故に、便利さと引き換えに失われていく自然があるのが現実です。
 そんな青葉山で活動するのがNPO法人青葉山の緑を守る会。専門家の意見を取り入れながら、生態系の調査を続けています。
 青葉山の魅力を次世代に伝えようと、観察会を毎月開催。小さな子どもも気軽に参加でき、雨の日でも数十名で里山を歩きます。季節によって異なる植物の変化が身近に感じられる機会です。
 青葉山にはきれいな水のある所でしか生息しないといわれるホタルもいます。このホタルの保護活動をしているのは青葉山ホタルの会です。
 「よく勘違いされますが、ホタルの保護ではホタルそのものより、ホタルの餌を育てる方が大切なの」と話すホタル歴30年のメンバー。ゲンジボタルの餌はカワ二ナという巻き貝で、カワニナの方がホタルよりきれいな水を必要としているそう。

 6月は4月に幼虫を放したホタルが飛ぶ時期。小さな光が飛び交う夜の幻想的な風景を後世に残していくには、やはり水質を維持していくために環境を守っていく人の手が必要です。
 都市が発展しながらも残されている青葉山の豊かな自然。環境を保全し、その財産を後世に伝えていこうと活動している団体の力も欠かせません。
 緑を守る会が発行する「青葉山自然観察ガイドブック」には、多種多様な動植物が紹介されています。これを読むだけで多くの希少種が生息していることが分かります。次回観察会は7月14日。参加してみてはいかがでしょうか。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 丹野伶菜)

◎活動内容

青葉山の緑を守る会の自然観察会
毎月第2日曜日午前10時30分、宮教大正門前集合(2、8月は休み)
022(229)4196(植村さん)
aobayama_mamorukai@yahoo.co.jp
http://aobanomori.web.fc2.com


関連ページ: 宮城 社会 志民の輪

2019年06月10日月曜日


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