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<参院選>社民、剣が峰の戦い 東北の足掛かり党勢拡大懸命、政党要件失う恐れ

参院選に向けた総決起集会で、気勢を上げる吉田前党首(右から4人目)ら=2日、仙台市青葉区

 社民党が結党以来の危機に直面している。7月4日公示、21日投開票が有力視される参院選で、国会議員5人以上か得票率2%以上を達成できなければ2022年以降、公選法の政党要件を失うからだ。夏決戦を「存亡を懸けた戦い」と位置付ける老舗政党。かつて強固な支持基盤を誇った東北で、党幹部らの懸命の訴えが続く。
 「党再建、党再生のため、何としても得票率2%を確保する」。社民党宮城県連が2日、参院選と仙台市議選、秋の県議選に向けて青葉区で開いた総決起集会。参院選の比例代表に立つ吉田忠智前党首は必死の形相で叫んだ。
 党国会議員は衆参両院で計4人。16年参院選比例代表の党得票率は2.74%だった。任期満了の22年までは政党要件を満たし、政党交付金を受けられる。しかし、17年衆院選の比例票は約94万にとどまり、得票率は1.69%と2%を切った。
 旧社会党時代、東北は労働者や農業者の支持を集め、牙城とされた。中選挙区制の衆院選では6県で最大17議席(1967年)を獲得。消費税導入の是非が争点になった89年参院選は東北7議席中4議席を得た。
 だが、社民党に改称した96年以降、多くの議員が旧民主党にくら替えするなどして党勢はじり貧に。東北では2012年衆院選で比例東北ブロックの1議席を失い、国会議員「ゼロ」が続く。
 11年の青森県議選で現職が落選して以降、県議会の議席がない党青森県連。参院選青森選挙区(改選数1)では立憲民主党が擁立する新人を野党統一候補として支援する。
 笹田隆志県連幹事長代行は「野党共闘の一翼を担うことで県内でも党支持を広げたい。何としても政党要件を満たし、党を存続させる」と力を込める。
 「参院選は憲法にとっても党にとっても大事な戦いになる。仙台市民の力で議席を取らせてほしい」。福島瑞穂副党首は5月下旬、青葉区の街頭に立ち、懇願した。
 仙台市は故島野武市長時代(1958〜84年)に革新市政が続いた影響もあり、20政令市の中で最多の5人の党市議がいる。現職市長も野党系だ。「仙台は(党勢の)下地が十分にある」と福島氏。ゆかりのある地を足掛かりに剣が峰の戦いに臨む。


2019年06月12日水曜日


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