宮城のニュース

介護現場の救世主に ベトナムの学生2人が仙台でインターン修了

修了式に出席した(右から)クインさん、リーさん、中川社長

 ベトナムの看護大生2人が仙台市の介護事業者での1年間のインターンシップを終え、13日に修了式を迎えた。民間企業が海外から受け入れた介護インターンとしては全国初という。2人は帰国して4月に始まった新たな在留資格「特定技能1号」を取得後、早ければ年内にも再来日して日本での就労を目指す。

 仙台市青葉区のホテルで修了式に臨んだのは、ともにホーチミン市の看護大4年フン・ティ・クインさん(25)、ファム・ティ・ティウ・リーさん(24)。ASEANインターンシップ推進協会(仙台市)を窓口に昨年6月に来日し、デイサービス事業の中川(同)が受け入れていた。
 滞在中は、同社グループの東北福祉カレッジ(同)で在留資格に必要な語学研修、介護福祉士の資格に必要な実務者研修を受けながら、同社運営の市内のデイサービス施設で働いた。
 介護分野の特定技能は、家族帯同や在留期間の更新が可能な「2号」がなく、日本で長く働くには介護福祉士の資格を取得し、介護ビザを得る必要がある。また介護福祉士の資格も、実務者研修と3年間の現場経験が必要だ。
 2人は滞在中に実務者研修を終え、再来日後に認められている5年の在留期間中に現場経験を積みながら介護福祉士の資格試験に挑む。受け入れた中川裕章社長(38)は「実務者研修を終えたことで、今後は3年間の現場経験と試験勉強に集中できる」と説明する。
 日本の介護現場を志す留学生や技能実習生には、来日に必要な費用を借金として抱え、アルバイトに追われることで勉強に時間が取れないまま帰国するケースも多いという。2人には月9万円程度の給与が支払われたほか、寮生活で居住費は不要。金銭的な不安なく研修に集中できた。
 リーさんは「この1年間で日本の介護技術を専門的に学んだ。再来日後は母国から来る介護人材と現場の通訳として働きたい」と将来を見据える。クインさんは「ベトナムの後輩たちにも在学中にインターンで研修を受けることを勧めたい」と話す。
 中川社長は「2025年に予想される介護人材不足は宮城がワースト1位の約1万4千人。宮城や日本全体で優秀な人材が活躍できるようバックアップしていきたい」と話した。


関連ページ: 宮城 経済

2019年06月15日土曜日


先頭に戻る