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<どうする地上イージス>(下)国の説明/市議は9割納得せず 県議は4割理解示す

秋田県庁を訪ね、新屋演習場に関する現地調査結果について説明する原田憲治防衛副大臣(前列中央)=5月27日

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を候補地とする地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備について、5月に実施した河北新報社のアンケートに、秋田市議の9割がそれまでの防衛省の説明に「納得していない」と回答した。配備に対する地元側の理解は進んでいない現状が浮き彫りになった。

 防衛政務官が昨年6月に佐竹敬久知事、穂積志市長に初めて概要を提示。その後、秋田県議会と同市議会に数回にわたり配備の必要性や計画の全体像、現地調査の内容などを説明してきた。
 納得できたかどうかを尋ねた設問に、市議は2人が「どちらかといえば納得」と回答。「納得できない」「どちらかといえば納得できない」が33人(91.7%)と大半を占めた。無回答が1人。
 納得できない理由として「防衛省の唐突な進め方や誠意を感じられない対応姿勢に疑念を抱く」(公明・石塚秀博市議)、「地元理解を軽視しているように感じる」(そうせい・武内伸文市議)などの記述があった。
 県議は「納得」「どちらかといえば納得」が19人(44.2%)、「納得できない」「どちらかといえば納得できない」が22人(51.2%)、無回答が2人。納得できないとした県議は半数にとどまった。
 アンケートは防衛省が今月5日に開いた議員向け説明会前に実施したため、「現時点では何とも言えない」ことを理由に納得できないと回答した人が県議、市議ともにいた。
 国の姿勢に関する設問では、県議の全員が「強い意志を感じる」「どちらかといえば強い意志を感じる」と回答。自民・佐藤賢一郎県議は「配備は絶対必要との国防上の強い意志を感じる」と記入した。

 配備計画が夏の参院選の争点になるかとの問いに、市議は「なる」15人(41.7%)、「ならない」3人(8.3%)、「どちらともいえない」18人(50.0%)。県議は「なる」13人(30.2%)、「ならない」と「どちらともいえない」が各15人(各34.9%)。
 全県域から選出される県議は見方が割れたが、配備候補地の新屋を抱える市議は「争点になる」との回答が目立った。
 争点になると考える理由として「県民が是非を判断する最初の国政選挙」(次の世代につなぐ会・小原正晃県議)、「住民にとり重要な問題」(市民クラブ・安井誠悦市議)などの回答が寄せられた。一方、「国政レベルでの議論が低調」(そうせい・小松健市議)、「地域により温度差がある」(自民・原幸子県議)と否定的な意見があった。

[調査方法]4月の秋田県議選と秋田市議選で当選した県議(定数43)、市議(同36)に質問票を送付し、全員から回答を得た。5月30日を期限に実施。その後に防衛省の議会向け説明会が開かれたため、各議員の意向は回答時点から変化が生じている可能性がある。市議会最大会派の秋水会(15人)は1人が個人で回答し、他の14人は会派として回答した。


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2019年06月15日土曜日


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