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<地上イージス>自民幹部が秋田で防衛省糾弾 議席死守へ「足引っ張られたくない」

秋田入りした岸田政調会長(中央)。イージス・アショアを巡る防衛省の対応を批判した=15日、能代市

 7月4日公示が見込まれる参院選が迫る15日、秋田県内で自民党幹部らが防衛省をやり玉に挙げた。理由は、秋田市が配備候補地となっている地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡る同省の相次ぐ不手際。防衛政策のかじを取る与党に選挙戦で火の粉が飛ぶことを警戒してか、強気の姿勢を示した。
 再選を目指す自民現職中泉松司氏(40)陣営が能代市で開いた集会。所属派閥の長として駆け付けた岸田文雄政調会長は壇上で「防衛省の今回のミスは言語道断。厳しく批判しないといけない」と語気を強めた。地元選出の金田勝年幹事長代理(衆院秋田2区)も「分度器で測った?居眠り?笑わせんじゃない」と声を荒らげた。
 同省が5月末に公表した配備適地に関する現地調査の結果報告書で、仰角の数値に幾つもの誤りが発覚。原因は距離と標高の縮尺が異なる断面図を基に定規や分度器で算出したためというお粗末なものだった。
 発覚直後の今月8日の住民説明会では同省職員が居眠りした。地元住民らの怒りの高まりに、岩屋毅防衛相が17日に秋田県を謝罪に訪れる事態となった。
 金田氏は15日の集会で、自身を含む秋田の党国会議員6人が、防衛相が秋田に出向くなど真摯(しんし)に対応するよう強く働き掛けたとアピール。「皆さんの声を受け止め、前に進めることができるのは私たちだけだ」と存在感を誇示した。
 参院選を前に同省への批判を強める背景には、議席死守への焦りが透けて見える。
 野党統一候補となる無所属新人寺田静氏(44)は夫が衆院議員で義父は元秋田県知事。選挙初挑戦とはいえ一定の知名度があるとみられる上、イージス・アショアの秋田市配備に対し「強く反対する」との考えを示す。
 自民党が4月に秋田選挙区を「激戦区」に指定して以降、てこ入れで党幹部の秋田入りが続く。党関係者は「ただでさえ厳しい戦いなのに、イージス・アショアに足を引っ張られたくない」と胸の内を明かす。


2019年06月17日月曜日


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