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<参院選>「老後2000万円」東北でも与野党が火花

 老後に夫婦で2000万円の貯蓄が必要と試算した金融庁金融審議会の報告書を巡り、東北でも与野党が神経戦を繰り広げている。7月4日公示が見込まれる参院選を控え、沈静化に躍起となる与党に対し、野党は争点化を狙って攻勢を仕掛ける。ヤマ場を迎える終盤国会同様、与野党各陣営による攻防が激しさを増す。
 「選挙に影響なしとは言わないが、野党が攻撃材料にするにも何を攻撃するのか」。岩手選挙区に立つ自民党現職はけん制する。「『100年安心はうそ』は事実をねじ曲げた言い方。年金制度は100年持つ設計になっているが、長寿社会を迎え、年金の再計算は必要だろう」と強調した。
 山形選挙区の自民現職は「政府の公式見解ではなく、争点にならない。選挙戦にも影響しない」と断言。「報告書の数字が独り歩きしている。与野党とも冷静になった方がいい」と持論を展開した。
 一方、自民青森県連幹部は「参院選でも争点化してくるだろう」と警戒感をにじませる。麻生太郎財務相が報告書の受け取りを拒否した対応について「少し違うのではないか。堂々と受理し、しっかり議論すれば良かった。都合が悪いからだと(有権者に)見られかねない」と苦言を呈した。
 降って湧いた問題に野党陣営は勢いづく。「散々忖度(そんたく)と言われてきたが、今回は忖度のない報告書は受け取らないという対応だ」と痛烈に皮肉ったのは秋田選挙区に野党統一候補として立つ無所属新人。「こうした対応がまかり通る先例をつくってはいけない」と力を込めた。
 山形選挙区の野党系無所属新人も15日に山形市であった公開討論会で「一連の問題は政治を志したことが間違っていないと思わせる出来事だ。真面目に働いた人が心配なく老後を過ごせる国をつくるのは当然のこと」と述べた。
 宮城選挙区の立憲民主党新人は「きのうきょうで分かったことではない。(政府が)今まで目を背けてきた現実だ」と批判。中小零細企業や自営業者の場合はさらに老後資金が必要になると指摘し、「これまで対策を打ってこなかったのは怠慢以外の何ものでもない」と語気を強めた。


2019年06月18日火曜日


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