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<311次世代塾>第3期第3回講座 防災訓練大切さ学ぶ

津波で流された家屋に入り、行方不明者を捜索する仙台市消防局の隊員=2011年4月6日、仙台市若林区荒浜

◎捜索と救命2氏が講話/受講生伝承に意欲

 東日本大震災の伝承と災害への備えを目的に河北新報社などが開く通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」第3期の第3回講座が15日、仙台市宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパスであった。「捜索と救命」をテーマに、仙台市若林消防署消防司令補の小野寺修さん(45)と石巻赤十字病院(石巻市)の看護師長渋谷多佳子さん(53)が講師を務め、平時からの備えや防災訓練の必要性を訴えた。
 震災当時、小野寺さんは、海から約600メートルの場所にあった若林消防署荒浜航空分署に所属。消防ヘリで仲間とともに奔走した捜索と救助活動を証言した。救急外来に従事していた渋谷さんは、病院に患者や避難者が殺到し「命のとりで」となった状況を説明した。
 参加した受講生約80人は10班に分かれグループで講話内容について議論し、各班の考えを発表し合った。
 備えに関して「想像力を働かせ、災害時にどう行動するか考えておく」「専門資格の勉強をして、防災の知識を身に付ける」といった意見が出た。
 訓練を巡っては「訓練に真剣に取り組んでいないことが多い。工夫が必要だ」との指摘があったほか、「訓練を通じ、地域と関わりを持つ」「コミュニティーの防災力向上へ訓練を生かす」との声も相次いだ。
 また、「専門知識をすぐ身に付けることはできないが、震災で何があったかを震災を知らない世代や地域に伝え、備えを強化していくことはできる」と伝承に意欲的な発言もあった。

◎受講生の声

<心のケアが重要>
 患者だけでなくカウンセラー自身にも心理的な負担がかかる話から、メンタルケアを通して人に寄り添い対話する重要性を知りました。管理栄養士を目指していますが、被災者、支援者のメンタルケアも学びたい。(多賀城市・尚絅学院大3年・下山陽子さん)

<自助努力が必要>
 石巻赤十字病院が震災時、訓練の積み重ねで迅速に対応できたことが印象的でした。講師2人の話から、災害への備えと自助の大切さを改めて感じました。今後は身の回りの小さなことから備えたい。(埼玉県熊谷市・日本損害保険協会・篠崎亮介さん・25歳)

<事態踏まえ応用>
 訓練を行うなど災害に備えた上で、実際の場面では事態を踏まえた応用が必要と感じました。人の感情に寄り添えるよう日頃から「ストレスマネジメント」を行うことも大事。学んだことを広く発信したい。(仙台市青葉区・宮城大3年・白土瑞樹さん・20歳)

[メモ] 311「伝える/備える」次世代塾を運営する「311次世代塾推進協議会」の構成団体は次の通り。河北新報社、東北福祉大、仙台市、東北大、宮城教育大、東北学院大、東北工業大、宮城学院女子大、尚絅学院大、仙台白百合女子大、宮城大、学都仙台コンソーシアム、日本損害保険協会、みちのく創生支援機構。事務局は河北新報社防災・教育室=メールjisedai@po.kahoku.co.jp


2019年06月21日金曜日


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