宮城のニュース

<暮らしの中の動物たち>[3]ニホンミツバチ(下)巣箱たっぷりの贈り物

巣箱の最上段に入っていた、蜂蜜たっぷりの巣

 わが家にやって来たニホンミツバチは、毎日せっせと巣箱に蜜を運んできました。
 セイヨウミツバチは採蜜の際には、人が刺されないように巣箱に煙を流し込みミツバチを追い払うという工程をとります。一方、ニホンミツバチは人によく慣れるので、できるだけ頻繁に巣箱に近づきミツバチと接することで、ほとんど刺されることはなくなり、蜜を採る際にも手袋や、ネット付きの帽子をかぶらなくても大丈夫になります。
 毎日のように巣箱をのぞいていたのでハチが襲ってくることはそれまでなかったのですが、蜂蜜を頂戴する時は、さてどうなるかと恐る恐る実行しました。私は初心者なので、手袋とネット付きの帽子だけはかぶりました。
 箱は4段に積み重ねていて、このうち一番上の段の箱に入った蜜だけを頂きます。その後、最下段に新しい巣箱を1段足して、また4段にしておくのです。しかし、私は大きなミスをしました。新しい巣箱を足す際に1段目のハチを育てている最も大切な巣を一部壊してしまったのです。ここを壊されるとハチたちは怒り出します。
 案の定、私の顔目掛けてハチが攻撃してきました。走って逃げ、この時は1カ所腕を刺されました。
 この時、採れた蜂蜜は5.5リットルでした。貴重なニホンミツバチの蜂蜜がこんなに採れて大満足でした。
 蜂蜜の糖度は78%以上あれば変質せず、1万年持つとさえいわれています。ビタミン、ミネラルが豊富で天然の抗生物質といわれているのですが、確かにこの蜂蜜を溶かして毎日飲んでいる時には風邪をひかないなと感じました。喉への殺菌効果があるのでしょう。
 この年、分蜂が3度ありましたが、残念ながら別れた群を新しい巣箱に収めることはできませんでした。
 そして2年目。また採蜜時期になり4リットルの蜂蜜が採れました。しかし、私の採蜜のやり方が気に入らなかったのか、その後ハチたちはいつの間にか巣箱からいなくなってしまいました。
 ニホンミツバチをまた迎え入れ、今度こそ末永く暮らせるように、もっとハチと寄り添い会話できるようになりたいと思います。
(獣医師)


2019年06月21日金曜日


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