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上山で住み替えバンク設立 住宅売りたい高齢者と街中望む子育て世帯をマッチング

 上山市などは7月、転居を考えて住宅を売却したい1人暮らしの高齢者と、子どもの成長に伴い市中心部に住みたい子育て世帯のマッチングを図る「住み替えバンク」を設立する。市や不動産会社などが交渉を仲介して売却につなげ、空き家の発生を抑制し、中心部の活性化を目指す。市によると全国初の取り組みという。

 市には近年、高齢者施設などへの入所を検討する1人暮らしの高齢者から「愛着のある家を空き家にしたくないが、売却相手が決まらないと家財道具の処理や相続が進められない」という相談が増加している。
 一方で市は2017年、市内二つの保育園の保護者約200世帯に住み替えに関するアンケートを実施。回答した110世帯のうち、希望する物件は「中古物件」が30%、住み替え理由は学区の決定時など「子どもの成長に合わせて」が60%、時期は「1〜5年以内」が40%との結果が出た。
 市は高齢者が申請してから施設に入所するまでの期間と、子育て世帯が住宅購入を検討する時間がともに数年であることに着目。両者のマッチングを図ることで空き家発生を抑制できると考え、住み替えバンクを考案した。
 バンクは1人暮らしの高齢者が自宅を登録し、子育て世帯がインターネットなどで物件を閲覧できるようにする。その後、不動産業者が両者を仲介して交渉を進め、転居と入居時期など契約内容の合意が得られれば、県司法書士会などの協力を得て権利関係の調整や家財道具の処分などを進めて住み替えを実施する。
 市は大学や不動産業界団体、県司法書士会などと連携して6月中に空き家・空き地を隣接する土地や建物などと一体的に再整備する「ランドバンク事業」を行うNPO法人を設立する予定。住み替えバンクでも各団体の専門家らが住宅の売却仲介や権利関係の調整などをサポートする。
 さらに市は8月に空き家コーディネーターを雇用。相談内容がランドバンク、住み替えバンク、市が既に設置している空き家バンクのどのバンクに適しているか検討し、専門家と相談するなどして最適な方法を助言する。
 市建設課は「居住者対象のバンクの設立は先駆的な取り組み。空き家の発生を未然に防ぐモデルケースに発展させたい」と話す。


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2019年06月22日土曜日


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