広域のニュース

がんと闘い5年ぶり気仙沼に 秋田のNPO法人会長が被災者と同窓会、再会喜ぶ

震災当時小学3年だった渡辺さんと再会した舩山さん。「すてきな女性に成長していてうれしい」と喜んだ

 東日本大震災からの復興支援を通じた縁で、被災者とNPO法人「秋田パドラーズ」(秋田市)が今月、気仙沼市で「同窓会」と名付けた集まりを開いた。パドラーズ会長の舩山(ふなやま)仁さん(69)は、おととしからがんで闘病中。それでも「元気なうちに、もう一度」と5年ぶりに被災地を訪れ、懐かしい人たちと楽しいひとときを過ごした。
 カヌーの愛好者で組織するパドラーズは震災の2週間後、気仙沼市や陸前高田市でがれきの撤去などを始めた。これまで200回以上訪れ、被災者を秋田県に招く活動も積極的に行ってきた。
 16日に気仙沼の災害公営住宅「市営南郷住宅」で開かれた同窓会には、パドラーズの11人が参加。他の支援団体の5人と共に、約25人の被災者と交流した。
 地元を代表して、南郷1区自治会長の伊東征吉さん(73)が「秋田の人たちの優しさに今まで何度も助けられてきた。その恩はしっかり胸に刻まれている」と感謝した。
 同窓会が盛り上がったのは、本吉響高3年の渡辺未桜(みお)さん(17)と舩山さんの再会。震災当時、小学3年生だった渡辺さんは、父親と支援物資を配っていたという。「一生懸命だね、と声を掛けたのを覚えている」と舩山さん。
 「将来は介護福祉士になりたい。震災でたくさんの人に助けてもらった分、困った人がいたら私も助けてあげたい」と渡辺さんは話した。
 久しぶりに気仙沼に来た舩山さんは、市内を流れる大川を見た途端、涙がこぼれたという。「被災直後の気仙沼の様子が頭に浮かび、パドラーズと交流した人たちの笑顔を思い出した」
 病気で体重はかなり減ったが、「体が動くうちは何でもやろうと思っている」と舩山さん。「また会いましょう」と口々に励ます被災者に、「必ず病気に打ち勝ち、交流を続けていきます」と元気に応えた。


関連ページ: 広域 社会

2019年06月23日日曜日


先頭に戻る