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<東北大>膵臓がん治療で新標的物質特定 働き抑え延命期待

 膵臓(すいぞう)がんの進行を早めるタンパク質を特定したと、東北大未来科学技術共同研究センターの佐藤靖史教授(実験病理学)らの研究グループが発表した。早期発見が難しく、生存率が低い膵臓がんの新たな治療法につながると期待される。
 特定したのは、がん細胞に栄養や酸素を運ぶ血管の形成を促すタンパク質。さまざまながんで現れ、がん細胞の成長や転移などを進行させる。多く現れた患者ほど短命になる。
 ヒトの膵臓がんを入れたマウスでこのタンパク質の働きを抑えたところ、がんの進行や転移が抑制された。生存期間は2倍近く伸びた。
 膵臓がんの成長を妨げる免疫力も高まったことから、がん免疫治療薬「オプジーボ」をはじめとする「免疫チェックポイント阻害剤」が効く可能性があるという。
 国立がん研究センターなどの調査で、がんと診断された人の10年後生存率は全体で60%に近づいている。一方、膵臓がんは5%程度にとどまり、死者は年間3万人を超える。
 佐藤教授は「治療のターゲットを特定できたのは大きい。従来の治療に加え、新たな飲み薬やワクチンなどの開発につなげたい」と話した。


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2019年06月26日水曜日


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