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<記者ログ>時代を超える記憶

 仙台市若林区のゲストハウスで、台湾の高校生15人と荒町商店街の交流会を取材した。主催したオーナーは東日本大震災で多くの支援をくれた台湾の人に、いつか感謝を伝えたいと考えていた。
 生徒たちにとって、震災は小さい頃の曖昧な記憶だという。しかし、「ありがとう」の言葉が部屋の空気を温めた。「今日はまるで家族といるみたい」と笑い合う生徒たちを見ていて、思い出したことがある。
 旅先で仲良くなったトルコ人から「あの時は助けてくれてありがとう」と言われ、面食らった。1890年に和歌山県沖で難破したオスマン帝国の軍艦「エルトゥールル号」の船員を、日本人が救出したことへの感謝だった。そんな昔のことを…と戸惑いながら、やはりうれしくもあった。
 助け合いの記憶は時代を超えて語り継がれる。記事を書きながら、100年後の日本と台湾に思いをはせた。(報道部・天艸央子)


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2019年06月26日水曜日


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