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<東北電>株主総会、原発再稼働巡り自治体の温度差浮き彫り

株主総会の会場に向かう株主ら

 東北電力が26日開いた株主総会で、原発事業からの撤退などを求めた株主提案5件は全て否決された。東日本大震災から8年余り停止が続く原発の再稼働を巡り、東北の株主自治体における考え方の違いが浮き彫りになった。
 市民団体「脱原発東北電力株主の会」は定款変更5件を提案。女川原発(宮城県女川町、石巻市)の再稼働に先立つ事前了解について、立地自治体と同様に半径30キロ圏の自治体も対象とすることなどを併せて求めた。
 30キロ圏の宮城県美里町は「再稼働に反対する町の姿勢に合致する」との理由で4件に賛成。送配電部門の所有権分離を訴えた1件には賛否を示さなかった。
 全5件に反対したのは発行株式の約1%を所有する仙台市(約519万株)や宮城県、石巻市のほか、ともに30キロ圏に入る登米市と宮城県南三陸町。
 仙台市は「国のエネルギー政策や原子力規制委員会の方針を踏まえ、会社の業務執行で判断するのが望ましい」と説明。宮城県は「安全性確保を前提として、原子力事業の必要性も含めて総合的に判断すべきだ」と指摘した。
 震災後に「卒原発」を掲げた山形県、南相馬市は5件に白票を投じた。「昨年の提案にあった新エネルギーに関する提案がない」(南相馬市)ことなどを理由に挙げた。東京電力福島第1原発事故で被災した福島県、同県浪江町は棄権した。
 24年連続で提案を行った株主の会の篠原弘典代表(72)は「東北電は総会で、安全対策工事の完了時期や再稼働時期について明確な回答を避けていた。原子力事業が大きな問題を抱え、見通しが利かなくなっていることが明らかになった」と強調した。


2019年06月27日木曜日


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