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参院選 容姿が争点? 女性対決濃厚の福島 弁士の「美人」発言飛び交う

女性議員を増やす活動を続ける市民団体が国会で開いた集会。古い意識は女性参画の障壁となる=5月23日

 7月4日公示、21日投票が決まった参院選の福島選挙区(改選数1)で、立候補予定者の容姿がたびたび話題に上っている。東北唯一の女性同士の対決構図がほぼ確定し、「美人か否か」を大っぴらに口にする両陣営に一部の有権者は違和感を示す。今回の参院選は「政治分野の男女共同参画推進法」が初適用される国政選挙だが、関係者の意識は旧態依然のようだ。
 「見た目は優しい感じでチャーミングでしょう。美人ではないけど」
 野党統一候補の元県議水野さち子氏(57)の集会が22日、伊達市であった。席上、総合選対本部長を務める国民民主党の増子輝彦参院議員(福島選挙区)が冗談めかして語ると、集まった支持者ら約120人から笑いが起きた。
 増子氏は19日の福島市での集会でも「ご覧の通り決して美人ではないが、非常にチャーミング」と水野氏を紹介した。
 伊達市の集会に参加した80代女性は「あんなことを言う必要はないし、同じ女性として『ノー』。職場ならセクハラになるのに、みんなが笑ったのも気になった」と話す。一方で「場を和ませるための発言だったのでは」(30代女性)と受け取る人もいた。
 3選を目指す自民党現職の森雅子氏(54)の陣営は4月中旬に郡山市であった集会で、元防衛相の稲田朋美衆院議員が「自分と森さんの共通点は2人とも美人ということ」「森さんがいるだけで華やかだ」などと発言。公明党県本部の幹部も同調した。
 「『他人の容姿に言及しない』という世間の常識に両陣営とも後れを取っている」。上智大の三浦まり教授(政治学)は、野党側は選挙を控えた候補者が弁士の発言に抗議できない構図である点、与党側は女性政治家の役割を外見的な魅力に押し込める点がそれぞれ問題だと指摘する。
 昨年5月に成立した政治分野の男女共同参画推進法は政党などに、候補者数をなるべく男女均等にする努力を求める。同法に関する参院内閣委員会の付帯決議には今後、内閣府が女性の政治参画の障壁などを実態調査する方針も盛り込まれた。
 三浦氏は「女性政治家が見た目に言及されることこそ障壁の一つ。ハラスメントを許す土壌となるような政治家の発言は厳しく批判されるべきだ」と訴える。


2019年06月27日木曜日


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