岩手のニュース

<参院選 いざ決戦>岩手/巡る因縁 互いに挑発

 自民党が民主党政権の初代復興相を担げば、野党共闘の新人には旧自由党代表小沢一郎(衆院岩手3区)と知事達増拓也が後ろ盾になる。参院選後の知事選と県議選(9月8日投開票)にも影響する一戦は、立候補予定者にも増して周囲の舌戦が熱を帯びる。
 4選を目指す自民現職の平野達男は知名度で優位に立つ。党内には「事実上の信任投票」と強気の発言も飛び交う。1992年を最後に選挙区で勝利したことのない自民は「これまでにない候補」(県議)に懸けた。
 この間、自民の前に立ちはだかったのが野党勢力だった。敵陣へ寝返った平野に敵意をむき出しにし「盗まれた議席を取り戻す」(県議)。無所属新人の元パラリンピック選手横沢高徳に連勝記録更新を託す。
 元農林水産官僚の平野は、選対総括本部長に県漁連会長を招き入れた。東日本大震災からの復興途上にある1次産業を重視する戦略だ。復興相時代に築いた市町村長にも働き掛けを強めている。

◎不信感払拭急ぐ

 ただ、民主から無所属を経て入党した旧敵を旗頭とすることに違和感を抱く党員は少なくない。平野には2015年知事選で自民の支援を得ながら、告示直前に立候補を取りやめた自責点もある。
 不信感払拭(ふっしょく)に精力を注ぎ込む平野は、ここまで県議らの先導で51市町村支部、23職域支部の行脚を続けてきた。
 26日の総決起集会に駆け付けた党政調会長岸田文雄も地元の雰囲気を察知。「野党に公約実現能力はあるだろうか」とあおり、与党の団結を促した。
 国民民主党と旧自由の合流を巡るお家騒動で空中分解寸前に至った野党共闘は、公示が近づくにつれ再び結束していった。5月下旬には立憲民主党県連も発足。国民、共産、社民の各党と戦線を組む。

◎野党、知事と連動

 「無名の新人」(陣営幹部)横沢が頼りにするのは、岩手野党共闘の象徴である現職知事だ。
 達増は自身の後援会を次々と横沢後援会に切り替えて「小沢仕込みの陣構え」(野党県幹部)を築く。自らの知事選でも野党に推薦を要請。横沢と完全相似形の選挙態勢を整えた。
 「横沢さんに期待している」「多数の県民が支持する野党こそ県民党」。選対責任者然と振る舞う達増が政権与党を挑発する。(敬称略)


2019年06月28日金曜日


先頭に戻る