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<新潟・山形地震>山形県、沿岸自治体で「津波災害警戒区域」の指定急ぐ

1833年に鶴岡市小堅地区を襲った津波の到達点に立つ墓碑
酒田市であった津波災害警戒区域の指定に向けた説明会=26日

 鶴岡市で震度6弱を観測した新潟・山形地震を受け、山形県は沿岸自治体で津波からの避難体制を強化する「津波災害警戒区域」の指定を急いでいる。遊佐町は3月末に指定済みで、現在は鶴岡市と酒田市の各沿岸部で説明会を開き、指定への理解を求めている。
 26日、地震後初めての説明会が酒田市の酒田港周辺地区のコミュニティーセンターであった。集まった住民約30人に対し、県の担当者が1833年の庄内沖地震など、過去200年間に主要な津波が5回到達した事実などを指摘。区域指定によって、避難すべき場所の高さが明確になるなどと説明した。
 今回の地震では酒田市で10センチ未満の微弱な津波が観測された。住民からは「大津波でなかったから良かったものの、早く避難路などを整備しなければいけない」などの意見が出た。
 県危機管理課によると、説明会は鶴岡、酒田両市の計15カ所で開き、遅くとも8月までに完了する予定。会場の一つ、新潟・山形地震の震源に近かった鶴岡市小堅地区は、庄内沖地震の津波が到達した海抜12.7メートルの山腹に犠牲者を供養する墓碑が立っていることで知られる。
 地区の一部は市の津波ハザードマップで津波の到達時間が7分、最大高15.7メートルと想定されている。地区自治振興会の本間仁一会長(77)は「区域指定で津波が建物などに当たって上昇する高さが分かると聞いている。避難意識がより高まるはずだ」と期待する。
 3月に区域指定された遊佐町では、新潟・山形地震発生直後から沿岸部の住民が自主的に高台避難を始めたという。町の担当者は「集落を回ると区域指定が話題になる」と、津波に対する警戒感の広がりを口にする。
 県の担当者は「区域指定によって地域全体で津波への関心が高まる効果があったようだ。県沿岸部全域での早期指定を目指したい」と話す。
 津波災害警戒区域は、津波防災地域づくり法に基づき都道府県が避難体制を整備するべきエリアとして指定する。東北では山形県が3月に遊佐町を初指定し、青森県が本年度、秋田県が来年度以降の指定を目指すという。


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2019年06月29日土曜日


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