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<NSP>一関発→ブーム再燃 「♪夕暮れ時は胸熱く」全国から反響続々

NSP特集が反響を呼んだ一関市の広報誌

 岩手県一関市を発信源に今、1970年代フォークの一翼を担った地元ゆかりの3人組「NSP(ニュー・サディスティック・ピンク)」のリバイバルブームが巻き起こっている。NSP特集を組んだ市広報誌に全国から反響が寄せられるなど、往年の若者たちが熱い視線を注ぐ。グループ結成の地では近く、メモリアルスポットの除幕式も行われる。

 一関市の働き掛けでJR東日本は3月、一ノ関駅新幹線ホームの発車メロディーにNSPのヒット曲「夕暮れ時はさびしそう」を採用した。
 駅構内の土産物店で働く女性は「じっくりメロディーに浸る乗降客が目立つ。地元の人も駅から漏れてくる楽曲に立ち止まって耳を傾けている」と話す。駅前の観光案内所にも問い合わせが増えている。
 NSPは1972年、一関高専の学生だった天野滋さん(一関市出身)、平賀和人さん(花巻市出身)、中村貴之さん(宮古市出身)の3人で結成。ヤマハポピュラーソングコンテストで入賞して73年、メジャーデビューを果たした。
 まちに懐かしいメロディーが流れ、ブーム再来の予兆を感じ取った市は、広報誌の6月1日号にNSP特集を掲載。往時の3人がポーズを決めるセピア色の写真を表紙に、グループの歩みやメンバーのメッセージを載せた。
 たちまち「送料を負担するから送ってほしい」と電話が殺到し、一気に火が付いた。発送作業に追われる市広聴広報課は「今後の反響次第では増刷も検討する」としている。
 勢いに乗る市。今度は市内を流れる磐井川の堤防で「NSPメモリアルスポット」の整備に乗り出した。2人掛けベンチと「夕暮れ時は−」の歌詞を刻んだ譜面台を設置し、午後5、6、7時に楽曲が流れる仕掛けだ。
 磐井川堤防は、デビュー前の3人が学校帰りに立ち寄って演奏の練習をした場所という。当時の心象風景が作品として結実したのが「夕暮れ時は−」だった。
 NSPと同年代の勝部修・一関市長は、男の子が思いを寄せる女の子を河原へ呼び出す歌詞になぞらえ「ロマンチックな曲を聴きに、恋人たちに集まってほしい」とPRする。
 メモリアルスポットの除幕式は7月1日の「夕暮れ時」午後6時から。2005年に52歳で亡くなった天野さんの命日でもあり、平賀さんと中村さんがトークショーを繰り広げる。市はNSPの写真とサイン入り缶バッジ200人分を用意し、先着順で配布する。


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2019年06月30日日曜日


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