秋田のニュース

<参院選 いざ決戦>秋田/地上イージスで攻防

 再選を狙う自民党現職の中泉松司(40)と、無所属新人で野党統一候補の主婦寺田静(44)が激突する。秋田市が候補地となっている地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の問題を巡る攻防が焦点の一つとなる。

<自民火消し図る>
 中泉は農業政策を重点に据え、農家票の取り込みを急ぐ。5月は農相吉川貴盛が応援に入った。県農協政治連盟は2016年の前回参院選は自主投票だった。今回は中泉を推薦し自民支持に回った。
 10年の参院選以降、衆院選を含めた国政選挙で、自民は秋田で連戦連勝。前回参院選も東北で唯一、野党統一候補を破った。しかし、野党サイドが寺田擁立を決めると自民は警戒感を強め、党本部は秋田を激戦区に引き上げた。
 6月中旬には湯沢市出身の官房長官菅義偉や中泉の所属派閥を率いる政調会長岸田文雄がてこ入れに乗り込み、総力戦の構えだ。
 一方で、イージス・アショアに関し続発する防衛省の失態が影を落とす。防衛政策に理解を示してきた自民県議や党員からも反発が生じ、自民県連は「逆風」を懸念。逆手に取る形で同省を厳しく追及する姿勢を鮮明にし、火消しを図る。

<野党結束なるか>
 寺田はイージス・アショアについて、同省が候補地とする陸上自衛隊新屋演習場が住宅地に隣接することを理由に反対している。
 夫の衆院議員(比例東北)寺田学は「政府与党が寄ってたかって新屋に押し付けようとするのなら、県民が新屋の住民の味方になるしかない」と呼び掛ける。
 前回参院選で野党が東北で唯一敗れた雪辱を果たすには共闘しかないと、立憲民主、国民民主、社民の3党の各県連と連合秋田などが寺田静を擁立。共産党県委員会も独自候補を取り下げて支持に回った。
 野党各党は県連レベルでの支持・支援にとどめ、政党色を薄めて無党派層を呼び込む戦略を描く。選対の核は、3党県連と連合秋田などが設立した「あきたの笑顔をつくる会」。6月は県内全25市町村で集会を開き、支持拡大に向けた動きを加速させた。
 しかし、つくる会は寺田擁立の関係者で構成されるため、共産は会に名を連ねていない。会は「各党がそれぞれの立場で頑張る」と説明する。
 「大事なのは市民と野党が一枚岩で戦う姿を見せられるかだ」。共産幹部は党主催の集会でげきを飛ばすが、野党が結束できるかは定かでない。(敬称略)


2019年06月30日日曜日


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