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秋田駅前の路線価 27年ぶり上昇 東西再開発 官民で動き活発

 仙台国税局が1日発表した路線価で、毎年秋田県の最高価格となるものの下落が止まらなかった秋田市のJR秋田駅前が、27年ぶりに上昇した。背景にあるのは、駅の西口と東口の双方でギアを上げて進む再開発事業。かつて寂しさも指摘された県都の玄関口で、新たな活性化への扉が開きつつある。

 上昇したのは駅西口の秋田駅前通。1992年の1平方メートル当たり140万円をピークに下落が続き、2018年は10分の1以下の12万円まで下がった。今回は前年比4.2%増の12万5000円となった。
 県不動産鑑定士協会は「長年続いた大幅下落で生まれた値頃感に加え、再開発が進む駅前への期待感が上昇要因だ」と分析する。
 西口では、県の構想もあり、高齢者が共同生活を送る地域共同体(CCRC)の拠点施設「クロッセ秋田」の建設が進む。駅前に移転する秋田放送の社屋も完成し、新拠点からの20年春の放送開始を待つばかりとなっている。
 JR東日本秋田支社は3月、ホテルメトロポリタン秋田の別館建設を発表。観光客増を見据えて客室を130ほど増やす計画だ。
 再開発の波は、新店舗の出店を呼び込む好循環も生んでいる。中心市街地の空き店舗などへの出店を促す秋田市の助成制度に18年は22件の応募があり、うち12件が秋田駅の西口に連なる中通地区に集中した。
 18年9月に中通の市民市場前にカレー屋「ひよこカレー」を開いたロックフィールドカンパニー(秋田市)の野口淳代表(53)も秋田駅前に着目した一人。「人の流れが生まれている」と進出を決めた。
 野口代表は「若い人の出店も増えている。訪れる人が増え、さらに活気が出ればうれしい」と話す。
 秋田市やJR東などが掲げる開発計画を背景に、東口でもバスケットボールB1秋田の練習拠点となる開放型体育館など複数の施設の建設が線路沿いで進む。駅の東西で新たな未来図が描かれている。
 秋田商工会議所の相場哲也専務理事は「行政の取り組みに触発され、民間の動きも出てきた」と指摘。「再開発に観光客誘致が連動するなどして地価上昇が市街地に広がればいい」と期待した。


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2019年07月02日火曜日


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