宮城のニュース

<参院選東北>農政には不満…でも野党は期待薄

東北の農協系団体の参院選各選挙区の推薦状況

 参院選(4日公示、21日投開票)で、東北各県の農協政治連盟(農政連)など農協系団体の選挙区対応が出そろった。福島を除く5県で自主投票だった前回(2016年)と対照的に、6県で自民党現職を推薦する。環太平洋連携協定(TPP)といった与党農政への不満は根強いが、野党に対する期待値は低く、与党と歩調を合わせる現実路線が透けて見える。

 今回と、前回の参院選での推薦状況は表の通り。山形県農政連の柴田清志会長は「政権与党で現職というのが第一条件」と言い切り、「農業者の意思を直接、政権に届けてきた実績を踏まえた」と説明する。
 岩手県農政連が推す自民現職は農林水産省出身。久保憲雄委員長は「地域事情を考慮した政策を持ち、実現可能な人との観点で選んだときに、自民だったということだ」とあくまで人物本位を強調した。
 TPPや日欧の経済連携協定(EPA)が相次いで発効。農業の市場開放にひた走る安倍政権に対しては不満が募る。青森県農協中央会幹部は「政権は強引に進めてきた。コメの生産調整廃止を含めて批判はある」と打ち明けた。
 TPPへの対応が争点の一つとなった前回。政権批判を追い風に野党勢力は東北で5県を制した。その後、旧民進党は分裂し、野党は細分化。各団体の判断には、自民1強の政治状況が色濃く反映された。
 秋田県農政連の関係者は「自民の政策が全て良いというわけではない」と言うが、「与党を支持し、政策をわれわれの要望、要求に少しでも近づけるしかない」とこぼした。
 前回に続き自民を推す福島県農業者政治連盟。県内の農協幹部は「不満を抱えたまま泣き寝入りしても仕方ない。自民との関係を維持しながら、農業者が満足できる政策を進めるよう働き掛ける」と語る。
 宮城県農政連は2月に早々と自民現職の推薦を決めた。幹部は「今回は6県で自民現職と野党系新人の戦い。前回とは構図が全く違う」と指摘。政権交代は遠いとの見立てから「与党支持の動きは今後さらに強まるだろう」とみる。


2019年07月03日水曜日


先頭に戻る