宮城のニュース

<暮らしの中の動物たち>[4]ヤギ(上)人懐こくて飼育も簡単

ヤギは粗食に耐え、人に懐きやすい動物だ

 ヤギは石器時代から人と共に生きてきた、身近な動物です。世界中で飼育されており、種類によって大きさや性質が異なります。
 「アルプスの少女ハイジ」のイメージで、ミルクを採るためのヤギを思い浮かべる人が多いでしょう。最近は、牛乳アレルギーの人にはヤギの乳がよいといわれ、注目を集めています。
 ザーネン種という大型種はミルクをたくさん出してくれます。1日3升(約5.4リットル)ほどは採れるといわれています。一般家庭では持て余す量でしょうが、大家族ならちょうどいいかもしれません。
 駐車場などの除草作業にも、ヤギは一役買っています。草刈り機の入らないような細かな隅まで草を食べてくれるからです。このため、ヤギを貸し出すところもあるくらいです。
 ヤギは粗食に耐える動物で、体も丈夫で飼育は難しくないといわれています。食事は、草以外にも木の小枝や落ち葉まで食べます。
 完全な草食動物なので肉類は全く食べませんし、炭水化物を多く与えすぎると鼓張症といって胃腸がパンパンに膨れて動かなくなり死んでしまいます。配合飼料には比較的、炭水化物が多く含まれているので注意が必要です。
 住宅街でヤギを飼うとなると、問題になるのは鳴き声くらいでしょうか。個人的には犬の鳴き声と比べてうるさいとは全く感じませんが、人によってはうるさいと感じる方もいるでしょう。
 ヤギは人懐っこくて、どこにでも人の後を付いてくるかわいい性格です。「犬と猫の中間の動物」などと言われることもあるようです。飼育スペースはヤギの大きさにもよりますが、1メートル×2メートルほどの小屋があれば飼うことができます。
 ザーネン種には体重が50キロ以上になるものもいますが、俗にミニヤギと呼ばれる日本在来種のシバヤギやトカラヤギを改良した種では体重が15〜40キロほどなので、大型犬を飼育するような感覚です。ヤギは首輪にリードを付けての散歩も普通にできます。
 こんなすてきな動物が犬のようにどこでも散歩している光景が見られたなら、ほほ笑ましく心温まるだろうなと思い、いつかそうなることを夢見ています。
(獣医師・川村康浩)


2019年07月05日金曜日


先頭に戻る