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<参院選秋田>地上イージス論戦火花 自民「国にしっかり意見」 野党「曖昧にはさせない」

第一声を聞く支持者。秋田選挙区ではイージス・アショアの問題に注目が集まる=4日午前9時ごろ、秋田市

 防衛省が秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を候補地とする地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の問題は、参院選秋田選挙区(改選数1)の攻防で大きな焦点となる。新屋を「適地」とした同省の報告書に重大ミスが発覚してから1カ月。反発が広がる中で迎えた公示日の4日、自民党現職と野党統一候補の無所属新人による論戦は初日から熱を帯びた。
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 自民現職の中泉松司候補(40)の陣営が防衛省批判を強め、野党が統一して推す寺田静候補(44)陣営が配備反対を主張する構図で、火花を散らした。
 中泉氏陣営の出陣式で、所属派閥の長の岸田文雄政調会長が「防衛省の資料や(職員が居眠りした)住民説明会での対応は言語道断だ」と強く批判。「大臣や防衛省に与党として注文し、物事を動かせるのが中泉さんだ」と呼び掛けた。
 中泉候補も「(県選出の自民党)国会議員が一丸となり抗議したことで防衛相が秋田に来て謝罪した」と実績を誇示した。佐竹敬久秋田県知事が県議会6月定例会で「議論は振り出しに戻った」と発言したことなどを踏まえ、「与党だからこそしっかりと国に意見を伝えなければいけない」と訴えた。
 出陣式を見守った秋田市の農業男性(68)は「国内配備は必要だが、住宅地に近い新屋が候補地に適するかは疑問だ。でも政争の具にしても野党には解決できない」と与党支持が揺らいでいないことを明かした。
 一方の寺田候補は、第一声で「秋田の子どもたちにイージス・アショアのある未来を手渡したくない。私が目指す『誰もが安心して暮らす秋田』とそぐわない」と訴え、反対の意思を明確に示した。
 マイクを握った支援者の一人は「一番大きいのがイージス・アショアの問題だ」と強調。県議会と秋田市議会は、配備反対の意思表示を求める請願などを継続審査にしている。県議会最大会派の自民党など保守系議員を指し、「態度を曖昧なままにしていることにいら立たしさを感じる」と進まぬ現状を憤った。
 熱心に聞き入っていた秋田市の無職男性(82)は「新屋ありきで進められてきたと感じるが、防衛機密も壁になり経緯が明らかにならない。なぜ新屋なのかは自民党政権では絶対に分からない。曖昧にさせないため、野党が勝たなければいけない」と力を込めた。


2019年07月05日金曜日


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