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<参院選山形>芳賀氏陣営ユニーク戦術 掛け声は「優しい政治にズームイン」

掛け声に合わせ、候補者と一緒に指さしポーズを決める支持者ら=5日、村山市

 参院選(21日投開票)の山形選挙区(改選数1)で、野党統一候補の新人芳賀道也氏(61)の陣営が、集会の締めくくりなどで定番の「団結頑張ろう」をやめるなど新たな形の選挙戦を模索している。民放アナウンサーだった芳賀氏の経歴や個性を踏まえつつ、陣営の若手地方議員が実践した戦術に刺激を受けた面もありそうだ。

 「優しい政治に ズーム」という掛け声に続き、集まった支持者が指さしポーズで一斉に「イン」と声を合わせる。
 陣営の集会の締めくくりのフレーズだ。かつて担当したテレビ番組の決めぜりふをアレンジした。連合の支持も受けているため陣営内には労組関係者も多いが、「団結頑張ろう」は徐々に行われなくなった。
 元アナウンサー福留功男氏と政治について語り合った5月末の集会では、福留氏の「国会へ行きたいか」という掛け声に続き、参加者全員が「おー」と反応。会場の一体感を演出した。
 こうした戦術の先駆けとなったのは陣営に加わる松井愛山形市議(43)。4月に初当選した。
 集会では参加した支持者にもマイクを回し、思いを語ってもらう。締めくくりのコールも「市政へ送ろう」。事務所には有権者がメッセージを記したハート形のカードを天井からつるし、「市民参加」の選挙を表現した。
 松井市議は20年以上、引きこもりや不登校の若者らを支援するNPO活動を続けている。市議選では「代弁する役目を引き受けるだけ。一人一人が考えることが大切」と訴え続けた。
 こうした松井氏の戦いぶりが陣営の若手地方議員らを刺激したとみられる。市民有志の勝手連を設立したり、「政治カフェ」の開催を企画したりする動きが広がっている。
 選対幹部は「厚い支持組織を持つ現職に挑むには、これまで政治に関心がなかった層の参加が不可欠。戦術を工夫して対抗していく」と話す。
 芳賀氏サイドの取り組みを、再選を目指す自民党現職大沼瑞穂氏(40)の陣営も注視する。大沼氏を支える須貝太郎山形市議(69)は「相手は知名度がある。『何かを変えてくれそう』というイメージ戦略で、巧みに有権者の心を動かしている」と痛烈に批判した。
 大沼氏も山形市で開いた4日の演説会で「私はパフォーマンスはできないが地道に山形を前に進めてきた」と強調した。

【山形選挙区立候補者】(1―3)
大沼 瑞穂 40 自現(1)(公推)
芳賀 道也 61 無新(立・国・共・社推)
小野沢健至 49 諸新


2019年07月06日土曜日


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