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<参院選>自民幹部東北に次々 初日から異例の引き締め、前回惨敗神経とがらす

選挙戦初日に街頭演説する安倍首相。東北のてこ入れに躍起だ=4日午後4時55分ごろ、仙台市宮城野区

 参院選(21日投開票)で、自民党が序盤戦から党幹部らを次々と東北に投入し、てこ入れを図っている。東北6選挙区(改選数各1)を「激戦区」と位置付け、与党の威信をかけた攻勢に出る。地元の自民関係者は「激励という名のプレッシャーだ」と緊張感を強めている。
 「宮城は最重点区だ。どんどん幹部を入れ、必ず勝ちに行く」。甘利明選挙対策委員長は6日夕、宮城選挙区に立った党現職の仙台市青葉区にある事務所を訪ね、県連幹部らにハッパを掛けた。
 公示日の4日には安倍晋三首相が宮城入り。初日から異例の県内3カ所で街頭演説を行った。5日には二階俊博幹事長も石巻市であった党国会議員の集会に駆け付け、候補者を持ち上げた。
 陣営関係者は「『何が何でも勝たせろ』との意味だ」とため息。宮城県連関係者は「宮城が劣勢となれば、東北全体に波及しかねない。序盤から引き締めに来たのだろう」と推し量る。
 自民が東北に照準を定めるのは、2016年の前回選挙で全国の動向とは真逆に1勝5敗の惨敗を喫したからだ。1人区は全体の勝敗を左右するともいわれ、東北の情勢に神経をとがらせる。
 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を巡る問題が選挙戦に影を落とす秋田選挙区。公示日には小泉進次郎衆院議員が応援弁士としてマイクを握った。
 安倍首相、湯沢市出身の菅義偉官房長官の応援も予定し、党現職を後押しする。秋田県連幹部は「候補は1期目で知名度不足が否めない。党幹部の威光で補う戦略だ」と話す。
 地元で高い知名度を誇る元テレビ局アナウンサーと党現職がぶつかる山形選挙区には、公示日に二階幹事長と小野寺五典前防衛相(衆院宮城6区)が入った。
 前回の参院選では野党統一候補に12万票もの大差をつけられた。二階幹事長は「初日に入り、候補者も心強いだろう。この期待に応えてほしい」と陣営を鼓舞。県連関係者からは「情勢は厳しい。危機感の表れだ」との声が漏れた。
 序盤戦からの巨大与党の攻勢に対し、野党関係者は冷ややかな視線を送る。立憲民主党宮城県連の幹部は「大物議員を投入しても、決して支持が広がらない。有権者の怒りは増すばかりで、むしろ大歓迎だ」と皮肉った。


2019年07月07日日曜日


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