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<東日本大震災>月命日に語り部活動開始 気仙沼市・杉ノ下 地区挙げ伝承へ

気仙沼向洋高旧校舎の屋上で語り部活動をする近藤さん(中央)
杉ノ下地区で犠牲になった住民の慰霊碑

 東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼市波路上杉ノ下地区にある慰霊碑の前で、ちょうど100回目の月命日となる今月11日から、地元の語り部が震災の教訓を伝える活動を始める。近くにある気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館も、語り部と交流するコーナーを設置。毎月11日は地区全体で震災の伝承に取り組む。
 語り部活動をするのは、遺族もメンバーに名を連ねる階上地域まちづくり振興協議会の語り部部会。杉ノ下地区の防災広場にある慰霊碑の前に語り部数人が待機し、午前10時、午後2時の2回、訪れた人に震災当時の状況などを話す。無料で1回の活動時間は30〜50分を予定している。
 杉ノ下地区は住民312人の約3割に当たる93人が犠牲となった。市指定避難所に逃げた住民も命を落とし、慰霊碑には93人の名前が刻まれている。
 語り部部会の近藤公人会長(72)は「実際に津波の被害に遭った現場を見てもらいながら、津波の脅威と教訓を後世に伝えていきたい」と狙いを話す。
 震災伝承館は、館内の体験交流ホールに市内で語り部活動をする「けせんぬま震災伝承ネットワーク」のメンバー数人を配置。遺構を回った来館者の質問などに答えながら、震災の経験や復興の状況を伝える。
 4、5月の大型連休中に実施し、約350人が利用。好評だったことから、定期開催を決めた。
 伝承館は来館者に慰霊碑での語り部活動も案内する。連絡先は同館0226(28)9671。


2019年07月09日火曜日


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