広域のニュース

東北の景気判断据え置き 7月・日銀報告「緩やかに回復」 個人消費は底堅さ維持

 日銀仙台支店は8日、7月の地域経済報告(さくらリポート)をまとめた。東北の景気は「一部に弱めの動きがみられるものの、緩やかな回復を続けている」として、前回4月の基調判断を据え置いた。項目別の判断も全て変えなかった。
 個人消費は「底堅く推移」を維持。新規出店効果などで売り上げが伸びたコンビニエンスストアは「横ばい」から「増加」に上方修正した。ドラッグストアは「増加」、家電販売と乗用車販売は「持ち直している」のままとした。
 日銀の調査に仙台のコンビニ業者は「沿岸部で東日本大震災の復興需要減少による下押し圧力が緩和している」と話した。10月の消費税増税前の駆け込み需要については「負担軽減策が講じられたことから限定的」(仙台の自動車販売業者)「8月以降本格化する」(秋田の家電販売業者)などの声があった。
 生産は「横ばい」を据え置いた。中国からの受注が減速する電子部品・デバイスは「減少」、生産用機械等は「下げ止まっている」、輸送機械は「増加」をそれぞれ維持した。
 仙台の電子部品・デバイス業者は「5月の米国の中国への追加関税実施表明により、家電や車載向けの受注回復時期が後ずれする可能性が高まった」と説明。一方、秋田の生産用機械製造業者は「生産拠点を中国から東南アジアへ移管する動きが加速し、受注が増加している」と語った。
 設備投資は「横ばい」を維持した。福島の化学関連業者は「自動車の電装化などで長期的には需要が見込めるため、積極的に能力増強投資を行っている」と回答。秋田のスーパーは「増税後の税率に対応できないためレジの更新を検討している」と明かした。
 震災の復興需要がピークを過ぎた公共投資と住宅投資は「高水準ながらも減少」、雇用・所得は「改善している」をそれぞれ据え置いた。
 仙台支店の担当者は「米中貿易摩擦の行方は不透明で、追加関税の影響も気になるところだ。収益に反映されるかどうか今後も注視したい」と指摘した。


関連ページ: 広域 経済

2019年07月09日火曜日


先頭に戻る