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<平成と東北企業>(上)倒産/格差拡大 小規模が増加

東北6県の平成の企業倒産状況

 平成が幕を閉じて2カ月が過ぎた。「失われた」とも形容される経済情勢が長く続いた中、東北の企業経済はどう動いたのか。東京商工リサーチ東北支社、帝国データバンク仙台支店がまとめた平成期(1989年1月〜2019年4月)の企業倒産、新設法人、産業構造の推移から探る。
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 東京商工リサーチ東北支社によると、平成期の東北の企業倒産(負債額1000万円以上)は2万1924件、負債総額6兆5152億1000万円に上る。バブル経済崩壊後の00年前後をピークに減少傾向だが、東北支社は「平成の30年で企業間格差が拡大し、小規模企業の割合が増えた」と指摘する。
 倒産件数と負債総額の推移はグラフの通り(19年は1〜4月)。02年の1271件、5413億4000万円が件数、負債額ともに最多だった。
 県別の件数、負債総額と倒産件数を法人数(16年時点)で割った「発生率」は表の通り。件数、負債額とも宮城がトップで、宮城と福島は総額1兆円を超えた。発生率は秋田が最高、福島が最低だった。
 産業別では建設業が6478件で最多の29.5%を占め、小売業の4018件(18.3%)製造業の3220件(14.7%)サービス業他の3202件(14.6%)が続いた。原因は販売不振が1万1131件で5割を占めた。
 負債額別は1000万円以上5000万円未満7640件、5000万円以上1億円未満5005件、1億円以上5億円未満7139件、5億円以上10億円未満1114件、10億円以上1026件だった。
 負債額最大は土地売買業のエフ・アール・イー(99年、白河市、1632億円)で、旅館・ホテル経営の磐梯リゾート開発(02年、福島県磐梯町、950億円)土地売買業の関兵精麦(03年、仙台市、674億円)が続いた。
 東北支社の斎藤範明情報部長は「金融政策や東日本大震災の復興需要で倒産はある程度抑えられてきたが、小規模企業の経営状態は依然厳しい。人口減少と高齢化が進む令和の時代、小康状態がいつまで続くか見通せない」と語る。


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2019年07月09日火曜日


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