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<参院選宮城>市町村長アンケート(下)復興支援 ソフト面望む

◎ハード面おおむね良 原発稼働は割れる見解

 21日投開票の参院選に合わせ、河北新報社が県内35市町村長に実施したアンケートで、多くの首長は政権が進める東日本大震災からの復興政策を評価する姿勢を示した。今後の課題としては、地域コミュニティーの再生や被災者の心のケアといったソフト面の支援継続を挙げる。
 復興事業の進み具合について、被災地の首長は「ハード面は着実に進み、9合目まで来た」(渥美巌東松島市長)「国の支援もあり、復興はおおむね順調」(佐藤仁南三陸町長)と前向きな回答を寄せた。
 地元が求める復興施策は、被災者の生活支援に軸を移しつつある。
 「巡回指導、見守りサービスを可能とする専門家の配置や保健師の体制拡充が必要」(斎藤俊夫山元町長)「災害公営住宅の家賃軽減や災害援護資金の返済への対応が大事」(菊地啓夫岩沼市長)などと継続支援を求める記述があった。
 内陸部の首長も課題を共有する。「復興にはまだ時間と財源が必要。復興庁の機能を延長してほしい」(熊谷盛広登米市長)と後押し。東京電力福島第1原発事故の影響に関して「国の責任ある除染廃棄物の処分を望む」(保科郷雄丸森町長)という意見も出た。
 原子力規制委員会による東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の適合性審査が進む中、各首長は政権のエネルギー政策に注視する。賛否はグラフの通り。原発に頼らないエネルギー政策に期待する点で一致するが、現在の立ち位置は分かれた。
 「賛成」「どちらかといえば賛成」は計14人。立地自治体の須田善明女川町長は「電力の安定供給や自己調達、二酸化炭素排出問題の観点から、当面は必要」と理由を説明する。
 他の首長も「蓄電技術の完成までは、ベースロード電源として原発の稼働は反対できない」(山田周伸亘理町長)と容認の構えだ。
 「どちらとも言えない」は最も多い15人に上る。
 亀山紘石巻市長は「原発が老朽化する20〜25年後には、自然エネルギーをベースにした政策転換が求められる」と強調。一方で「原発は世界的に主流ではない」(小山修作川崎町長)「将来の見通しに一貫性がない」(遠藤釈雄涌谷町長)などの回答もあった。
 否定的な立場を取ったのは6人。「再生可能エネルギーへ計画的にシフトすべきだ」(猪股洋文加美町長)「福島の事故をないがしろにしている」(相沢清一美里町長)と厳しい考えを示した。


2019年07月10日水曜日


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